公共交通機関だけで奥出雲観光4  宍道駅から木次駅へ ローカル線で神話の里を走る

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廃止になる前に乗っておきたい木次線

2024年2月9日(金)夜、夜行バス「グランドリーム出雲11号」で大阪梅田を出発し、島根県の松江市宍道町(しんじちょう)へ向かった私たち。宍道駅周辺を散策したり、待合室で面白い発見をしたりして

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木次(きすき)線の始発列車に乗りこみました。

ワンマン1両の列車です。電車ではなく、ディーゼル燃料で動く気動車。パンタグラフはありません。

現在、島根県と広島県を結ぶ唯一の鉄道路線ですが、経営収支の状態が思わしくなく、廃止も視野に入れて検討されているのだとか。確かに乗客は少ないです。

昔は4番・5番乗り場もあったそう。旧4番乗り場には、木次線のアピール横断幕。懐かしいヒバゴンのイラストもあって「なぜヒバゴンの里?」と不思議だったのですが

後で調べると、木次線の終着駅・備後落合駅のある広島県庄原市は、ヒバゴンの目撃情報が相次いだ場所だったのでした(グレーの線が木次線)。

神話の里を走る木次線

宍道駅から2つ目の、加茂中駅に到着しました。ここは松江市宍道町ではなく、雲南市加茂町になります。1つの遺跡から、39もの銅鐸がまとまって出土した弥生時代の加茂岩倉遺跡がある町です。

この辺りには、京都の上賀茂神社の荘園があったそう。

駅の北西にある加茂神社に祀られている、事代主命(ことしろぬしのみこと)の紹介パネルもありました。

この駅だけでなく、出雲大東(いずもだいとう)駅には、駅北東の加多神社に祀られている神阿多津姫命(かむあつたひめのみこと)=別名木花之佐久夜毘売(このはなのさくやひめ)の看板がありました。

しかしなんといっても面白いのは、始発列車の終着点・木次駅(雲南市木次町)。「木次線」の名前の通り、ここが中心部のようです。

そして目につくのが、出雲神話のスーパースター(?)八岐大蛇(やまたのおろち)。

木次の町を流れる斐伊川(ひいかわ)の流域には、八岐大蛇伝説が数多く残ります。昨年まで運行していたトロッコ列車「奥出雲おろち号」(ラストランの様子はこちら)の出発駅でもありました。乗っておきたかったな。

高志(こし)=越(こし)=北陸地方から年に一度この地方にやってきて、娘をぺろりと食べてしまう(犠牲者7人)八岐大蛇。神話では素戔嗚尊(すさのおのみこと)に退治される悪い怪物なのですが、いつの間にか、かわいくユーモラスな、愛されるキャラになっていました。下のイラストには、よく見るとおろちの子供もいますね。

さらに驚いたのは、この駅名表示。

なかなかセンスがあるなと思いました。この面白い木次駅周辺での自由時間は、約2時間。一体どんな出会いがあるのか、とても楽しみです。

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