できれば内部を見学したい佐世保市民文化ホール
2024年2月23日(金)、初めて佐世保を訪れた私たちは、佐世保港や日本一長い商店街を歩き、海上自衛隊佐世保史料館を見学。そして佐世保バーガーやレモンステーキなど、佐世保グルメも楽しむことができました。
佐世保らしい観光地と言えば、上記の2か所がお勧めなのですが、今回の旅行では、他にも旧海軍の拠点である鎮守府(ちんじゅふ)の町らしい面影を見ることができました。ちなみに鎮守府は、佐世保の他、横須賀(神奈川県)、呉(広島県)、舞鶴(京都府)に置かれ、今でも海上自衛隊の重要拠点となっています。
その鎮守府の面影を残す場所が、佐世保市民文化ホール。セイルタワーのすぐ近くにあり、
重厚な建物が、とても目立ちます。別名を「旧海軍佐世保鎮守府凱旋記念館」といい、第1次世界大戦の凱旋記念館として、1923(大正12)年に建てられたもの。完成当初は海軍の催しに利用され、第二次大戦中は海軍合同葬の式場、そして戦後は米軍に接収されてダンスホールや映画館として使用されました。佐世保市に返還されてからは、市民文化ホールになっています。
日本遺産にも指定され、内部見学もできるのですが、この日は催し物があったようで、内部見学はできませんでした。ちょっと残念。
この近くには、旧海軍の下士官兵集会所跡もありました。ここも日本遺産です。
下士官や水兵の宿舎、休息、食事、入浴、教養娯楽等のための施設だったようです。賑わってたのでしょうね。
昔は佐世保川の海側はほとんど軍の施設で、一般市民の立ち入りは制限されていました。私たちも橋を渡って、旧海軍のエリアから市街地の方へと戻ります。
偶然見かけた「時雨」の大看板
翌日の目的地は平戸です。
佐世保から平戸へは、バスで移動。佐世保での宿・スマイルホテル平戸の近くにもバス停はあるのですが、平戸行のバスが停車してくれるかどうかわからなかったので(後で調べたら「松浦町中央公園口」で乗車できたようです)、安全第一で佐世保駅前のバスターミナルへ。
昨日見落としていたのか、商店街のアーケードに気になる看板。この可愛い女の子は誰かな?
調べてみたら、あの人気オンラインゲーム「艦隊これくしょん」とコラボしたポスターで(2023年に佐世保でイベントがあり、多くの「提督」が佐世保を訪れたとか)、描かれているのは「時雨」だそうです(詳しくはこちら)。「佐世保の時雨」と呼ばれ、ファンも多いと知りました。鎮守府の佐世保は、今や「艦これ」聖地巡礼の場ともなっていたのです。
戦争遺産の防空壕も
偶然見かけたと言えば、この「とんねる横丁」もそうでした。
戦時中の防空壕を、そのまま生かして作られた市場です。
ちょっとわかりにくいですが、岩山に掘られた防空壕です。1945(昭和20)年6月、佐世保は大規模な空襲を受け、市街地の3割以上が焼失。多数の死者が出ましたが、防空壕に避難して助かった人もいました。米軍は鎮守府ではなく、一般市民の住む市街地に焼夷弾を投下したのです。
この「とんねる横丁」だけでなく、小学生と教師たちが掘った巨大防空壕「無窮洞」もハウステンボスの近くに残っています。これらの防空壕も、佐世保の歴史を伝える「戦争遺産」。海軍の歴史だけでなく、こういう空襲被害のことも忘れてはならないと思いました。
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