神武天皇も登った天磐盾=神倉山
2024年7月4日(木)、記録的な暑さの新宮駅(和歌山県新宮市)に降り立った私たちは、
徒歩20分かけて、熊野速玉大社の摂社・神倉神社へ向かいました。
神倉神社は新宮駅からは西、熊野速玉大社からは南に位置しています。
小さな川に架かる橋を渡ると、途端に周囲の雰囲気が変わりました。
神倉神社の祭神は、高倉下尊(たかくらじのみこと)と天照大神(あまてらすおおみかみ)。東征中の神武天皇軍が、クマ(悪神?)の毒気で倒れてしまった時、夢のお告げで参上した高倉下尊が神剣を捧げると、天皇らは覚醒したと言います。
神社とご神体のゴトビキ岩は標高120mの神倉山の頂上にあります。数字だけ見ると、たいした山ではなさそうですが、この山は神武天皇が東征の際に登った「天磐盾(あまのいわたて)」だと言われているのです。ここで天皇らが毒気に当たった、危険な場所。
ご神体のゴトビキ岩に行く前に、必ずこれは守りましょう!
今は毒気はないですが、この山の石段が大変危険。
手水舎にあるこの看板には、注意事項がびっしり書いてありました。紹介すると
「ゴトビキ岩へは、自然石を積み重ねた五百段余りの急勾配が続き、上り下りが大変危険です。以下の点に、十分ご注意ください。
・高齢の方、足腰のバランスの悪い方、飲酒している方、小さい子供連れの方等は絶対に上がらないこと。
・石段の端は絶対歩かないこと。バランスを崩したら大けがをしますので、必ず真ん中を通ってください。
・雨の日は、特に滑りやすく危険です。かかとの高い靴や、滑りやすい靴では登れません。
万一、事故、怪我等が発生しても神社及び神社関係者は一切責任を負いませんので、ご承知ください。」
ちなみに、ゴトビキ岩を訪れるバスツアーの場合、石段を登るのは希望者のみで(片道15分というのは無理だと個人的に思いました)、雨天などで添乗員さんが危険と判断した場合は、登らずに麓からの参拝です。そして登るよりも降りる方がはるかに危険! 楽しい旅で、思わぬ怪我をしないようにしたいですね。
杖を借りて、頼朝の寄進した538段の急な石段へ!
スタート地点には、ありがたいことに、杖が置いてありました。
私も借りることにしました。
今から登る石段は、538段。源頼朝が寄進した鎌倉積みの石段です。
見ただけでうんざりする石段ですが(帰ろうかと思うほど)、頼朝が寄進しなかったら、一体どんな道を登ることになったのでしょうか。きっと鎌倉殿に感謝すべきなのでしょう。
この石段は、無雑作に積み重ねられているようですが、一定の筋肉だけに負担を掛けないような「合理性」も考慮されているのだとか。
確かに一定の筋肉だけでなく、足の全ての筋肉が疲れてしまい(今回の旅行がハードだったから?)、2,3日ほど筋肉痛になりました。特に前半の登りがきつい。汗びっしょりです。
ズボンのポケットに入れた眼鏡を落としたのに気が付かず、外国人男性が拾ってくれた一幕も。眼鏡がないと本当に困るので、感謝感謝。石段と暑さに苦しめられたけど、もっと酷い目には遭わなくて済みました。
次回は神倉神社頂上からの絶景をご紹介します。どうかお楽しみに。
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