2022年12月4日(日)、富山県の高岡市を訪れました。
ホテルから見えた高岡大仏
その前日、氷見観光を終えた私たちは
ホテルニューオータニ高岡に宿泊しました。
今回は素泊まりで利用したのですが
9階にある部屋の窓から高岡大仏が見えることに気が付きました。
昨日と違って天気が悪く、朝から雨模様。あまり遠出もしたくないし、まず最初の観光先は、ホテルから近い高岡大仏にしようと決めました。
美男におわす高岡大仏は、誰でも無料で拝観できます!
ホテルの部屋からは背中しか見えなかった高岡大仏は奈良の大仏、鎌倉の大仏と並んで「日本三大仏」の1つに数えられ(諸説あります)、現在の大仏は1933年に完成しました。
奈良の大仏は廬舎那仏(るしゃなぶつ)ですが、高岡大仏は鎌倉大仏と同じ、阿弥陀如来です。
大仏殿という建物の中に鎮座している奈良の大仏はもちろん、大仏殿がなく、青空の下にある鎌倉の大仏も、拝観料を払わないとその姿を見ることはできませんが、高岡大仏は誰でも無料で見ることができます。非常にオープンな大仏だなと思いました。
まずその大きさと顔立ちに圧倒されました。
顔立ちが端正なのです! 与謝野晶子も高岡大仏を「鎌倉大仏より一段と美男」と評したとか(あくまでも個人の感想)。
写真の中央左にある高層ビルが、私たちの泊まっていたホテルニューオータニ高岡です。
この大仏は、地元の銅器製造技術の粋を集め、1907年より26年の歳月をかけて完成したもの。
いわば「高岡の誇り」というわけです。だから無料で、いろいろな人たちに見てもらいたい!という想いがあるのかもしれませんね。
台座の内部に入ってみよう
高岡大仏が鎮座する台座の内部には、入ることができました(志は納めましょう)。たくさんの仏像がお出迎えです。
大仏のある大仏寺は浄土宗の寺院なので
法然上人の像もありました。
地獄・極楽の絵などもありましたが、興味深かったのは、1900年の大火で類焼した2代目高岡大仏の焼け残りの頭部でした。今の大仏の顔立ちと違って、古風な、少し厳しいお顔立ちです。飛鳥や奈良の仏様のようでした。
銅器製造の盛んな高岡らしく、ここにも「おりん」があって、JR高岡駅を思い出しました。十二支ごとに音が決まっているそうで、私も自分の干支(寅)の音を鳴らしてみました。日本音楽の音階(十二律)の1つ、平調(ひょうじょう)という音でした。
高岡大仏と奈良の大仏、鎌倉大仏との比較
高岡大仏の身長(台座含む)は15.85m。奈良東大寺の大仏は14.7mで鎌倉大仏は13.35mなので、像の高さという点では、高岡大仏がこの両者を一歩リード。
顔の大きさは、高岡大仏が2.27m。奈良の大仏は5.33m、鎌倉大仏は2.35mでした。高岡大仏の顔は、奈良の大仏の顔の大きさの半分以下でした。
こうしてみると、高岡大仏は身長が高いのに、顔が小さいというプロポーションの良さを誇っていることになります。
光背も特色がありました。奈良の大仏は小さな仏様が周囲を縁取っておられますが、
高岡大仏はシンプルな円の線形(円光背)。
暗くてよくわかりませんでしたが、阿弥陀仏の仏徳を一字で表現する梵字「キリーク」が頂点に配されているのだとか。
仁王様にこんなに近くでしっかり守られているのも、高岡大仏だけかな? 寺院の敷地も、奈良や鎌倉に比べるととても狭いですね。
最後に御朱印(300円)を頂き、高岡大仏を後にしました。
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