教科書に載っていない謎の古代山城「鬼ノ城」(後編) 屏風岩石垣から北門経由で岩屋方面へ

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2023年3月4日(土)、岡山市を出発し、総社市にある「鬼ノ城(きのじょう)」を訪れました。

教科書に載っていない謎の古代山城「鬼ノ城」(前編) ビジターセンターから城壁を巡ろう

2023年3月17日

山岳仏教の痕跡と、第四水門の跡

鬼ノ城南門からさらに進むと、岩に仏像が彫られていました。

鬼ノ城が城としての役目を終えた後、この後訪れる岩屋と同様に、この場所は山岳仏教の聖地として栄えたようです。

更に少し進むと、第4水門の跡。

水門は鬼ノ城を歩くとしばしば見かける遺構ですが、この第4水門は、メインルートのそばにあるので助かります。

でも、どれが水門の遺構かな? これかな?

これかな? ちょっと自信がありません。

東門跡と鍛冶工房跡、土手状遺構

やがて、東門跡が見えてきました。

鬼ノ城で最初に発掘された城門跡だそうです。

城門の背後にある大きな一枚岩が、敵兵の行く手を遮っています。

9基の鍛冶炉などが発見された鍛冶工房跡。

岩を砕き、山を削るには鉄の道具が欠かせませんが、ここで製作や修理を行っていたようです。

この辺りから、だんだん「屏風折れの石垣」が大きく見え始めました。

ついに屏風折れの石垣へ!

さらに進むと、土手状遺構。看板と照らし合わせながら

今の地形を確認。

あの辺りに堤を作って谷川の水を貯めていたのかな?と、想像を働かせます。

更に上ると、やっと屏風折れの石垣が、間近に見えてきました。

かなりの高石垣! ここまで石垣を積み上げるのには、相当な苦労があったのではないかと思われます。

ここが頂上かな? かなり歩いたように思うのですが、標高は397m。鬼城山(きのじょうさん)の山頂のようです。

ちなみに石碑には「岡山縣(県)十五景地」と書かれていました。

この石垣の上には、建物は存在しない可能性が高いのだとか。

崖の上から見る景色は最高!(ちょっと足元が怖いけど)

こちらの石碑は、文字がよく見えました。「温羅(うら)旧跡」と書かれています。このすごい石垣などを見ていると、やはり人間の力ではなく、鬼である温羅の持つ超能力がこの城を築いたのだと信じる気持ちもわかる気がしました。

北門から急坂を下って岩屋方面へ

次の目的地は北門です。

途中には長さ49mの土塁が続いていました。

北門を過ぎると

道はビジターセンターへ戻る道と、急坂を下って岩屋方面へ続く道とに分かれます。私たちは、岩屋方面へ出ることにしました。

所々、確かに急坂がありました。杖もトレッキングシューズの用意もなかったので、少し怖かったのですが、何とか無事に下ることができました。

道が平坦になったところに、こんな看板が! ここに自生していた植物が盗掘されたのです。

確かにあちこちで、植物採取を禁止する立看板を見たのですが、まさか実際に、こんなに根こそぎ盗掘していく人がいるとは!

更に歩くと、この道標。ウォーキングセンターって何? ビジターセンターとは違うのかな?と混乱しますが(ビジターセンターのことらしい)が、初志貫徹で岩屋休憩所方面へ。

石の道標が、同じ場所を指しているのも心強い。

途中には、「ポツンと一軒家」みたいな光景があったりして、予想以上に長い道のりでしたが

何とか「岩屋休憩所」と思われる場所に到着。

トイレもあるので、ぜひここで済ませておきましょう。ここからまたしばらく、トイレのない個所が続きます。

パンフレットもあったので、手に入れておくといいでしょう。いよいよ全く計画になかった、岩屋巡りスタートですが、それはまた次回でご紹介します。お楽しみに。

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