令和の大改修が終わった岡山城へ! 岡山市出身の磯田道史氏が展示監修 歴史好きでなくても楽しい!

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2023年3月5日(日)、岡山の旅2日目はまず岡山後楽園を見学し、その後岡山城へ向かいました。

岡山を代表する観光地・岡山後楽園  3月は梅林がお勧め! 石と水が織りなす絶景も

2023年3月22日

廊下門から表書院へ

岡山後楽園から岡山城へ行く場合は、月見橋を渡って

廊下門から城に入ります。

本丸の裏手である搦め手(からめて)にある櫓門で、平和になると本段(藩主の住居)と中の段(政治の場)とをつなぐ藩主専用の廊下として使われました。

でもこの階段は、車いすの人にはかなり大変! スロープがないので上るのにとても苦労されていました。

階段を上がると、そこは表書院。建物跡などから判明した間取りが地表に再現されています。お酒専用の部屋もあったりして、とても面白かったです。

築城時の石垣展示

岡山城で面白かったのは、この表書院エリアの中に、地下の石垣を見る展示場所があること。

豊臣秀吉の養女・豪姫(前田利家とまつの四女)と結婚した宇喜多秀家(下の写真は岡山城天守閣内で撮影)が、

岡山城を築いたときの石垣です。発掘調査で見つかりました。

江戸時代の初めに城を改造する際、この石垣を埋め込んで「中の段」(政治の場所)を大きく北に広げたため、地中に埋もれてしまいました。以前大阪城でも、豊臣時代の石垣が発見されたりしていますが、城の変遷もわかって面白いですね。

烏城とも呼ばれた黒塗りの天守閣へ!

藩主の住居である本段に上がる入り口である不明門(あかずのもん)。

限られた人しか入れず、普段は閉まっていたためこの名があるそうです。この門をくぐって天守閣へ行きます。

またまた石段が! お城って本当に、バリアフリーの天敵ではないでしょうか。天守閣にたとえエレベーターが設置されていたとしても、天守閣に行くまでに挫折してしまいそう。

(旧制)岡山県岡山中学校も、城郭内に建設されました。

石段を上がると、戦争で焼失した天守閣の礎石。ここに移されたようです。

そして「烏城(うじょう)」「金烏城(きんうじょう)」と呼ばれる、黒漆塗の下見板が特徴的な天守閣が見えてきました。リニューアルされたばかりのせいか、とても美しい! 黒いお城って渋くて、なんだかとても強そうです。

人気の歴史学者・磯田道史氏による全面監修!

天守閣内部に入ってみました。武器や武具がガラスケースの中に並び、この城に住んだ歴代藩主たちや支配地域を紹介するパネル展示もあるというのは、どこのお城でもよく見かける光景なのですが、岡山城の場合

地元岡山市出身の人気歴史学者・磯田道史氏が、大々的に監修している! これはかなりアピール度強いです。

磯田先生独自の着眼点などもあって、とてもユニーク。

岡山城の見どころも、ビデオで説明してくれました(故郷岡山と岡山城大好きなのがよくわかりました)。ビデオのおかげで、天守閣の石垣や1階部分が不等辺五角形をしている!

ということを知り、帰りに旭川沿いから確認することができました。1階部分だけ、左側に角度が付いているのがわかりますか? 土台になった岡山の地の地盤に合わせたためと言われています。

磯田先生が研究しているためか、あるいは外国人観光客にも楽しんでもらうためか、忍者の展示もありました。

宇喜多・小早川・池田家にまつわる展示

岡山後楽園を築き、岡山藩の藩主となった池田家に関する展示があるのはもちろん

戦国時代に岡山城を築いた宇喜多秀家や、

関ケ原の戦い後に岡山城に入った小早川秀秋に関する展示もありました。どの展示も現代風にわかりやすく、最新技術を駆使して、歴史の苦手な人にもわかりやすくアピールしています。特に関ケ原の戦いを巡る宇喜多秀家・小早川秀秋・池田輝政の3人を描いた映像はなかなかドラマチック。

やはり池田家の展示は分量も多く、

幕末~明治の池田家当主の白黒写真を、最新技術でカラー化したり、

治水事業を紹介したり

藩主の補佐役として土木工事を行い、藩の産業・生活の基盤造りに尽力した津田永忠の紹介もありました。

2階「城主の間」では、季節柄、雛人形の展示もあってとても華やかな雰囲気でした。

宇喜多秀家についても、

関ケ原の戦い後、配流された八丈島で詠んだ和歌などが展示されていて、とても興味深かったです。

小早川秀秋時代は短かったため、資料は少なかったですが、「関ケ原の裏切り者」「裏切った報い(祟り)で早死にした」として語られることの多かった彼の業績を客観的に検証しようとする姿勢が見えました(上の写真は秀秋時代の禁制札)。

岡山城最上階からの景色

城の最上階には、金のしゃちほこと

まるで禅寺のような(ちょっとお城らしくない?)

華頭窓がありました。

そしてお城巡りのお楽しみ、最上階からの眺め! 金のしゃちほこは、この向きから見るとどことなくユーモラス。

岡山後楽園です。城主が眺めていた景色は、こんな感じだったのかな?

地下1階の売店(1階にはカフェもある!)で御城印(300円)も購入し、予想以上に見どころ満載だった岡山城を後にしました。

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