高知県四万十市 四万十川の沈下橋を巡る(後編) 閉店してしまった「しゃえんじり」と口屋内沈下橋

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洪水の痕跡から知った、知られざる四万十川の一面

2021年5月、清流で名高い、高知県の四万十川(しまんとがわ)を訪れました。

舟母浪漫(せんばろうまん)の帆掛け船で四万十川遊覧を終えた後は、タクシーで四万十川の沈下橋巡り。

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沈下橋(ちんかばし)というのは、増水時に橋が流されないように欄干を作らず(水の抵抗を小さくする)、水中に沈むように設計された橋で、四万十川を象徴する景色の一つになっています。私たちは美しい風景ばかり見て感動していたのですが

運転手さんが、洪水の痕跡を教えてくれました。こんな高いところまで水が来ているとは!

四万十川は暴れ川で、台風の進路に当たるため集中豪雨も多く、たびたび洪水が発生したそうです。沈下橋は洪水対策の1つなのですが、美しい景観を与えてくれる自然が、突然恐ろしい牙をむくことを忘れてはいけないなと思いました。

今は閉店してしまった幻の農家レストラン

私たちのタクシーは、

川登大橋を見ながらさらに上流に進み、

『釣りバカ日誌』ロケ地にもなった勝間沈下橋を車窓に見ながら

(この橋も、観光客には人気のようです)さらに上流へと走ります。

到着したのは、運転手さんお勧めの店・「農家レストラン しゃえんじり」。「しゃえんじり」とは、「自宅の隅の野菜畑」を意味するこの地方の方言です。

定食のメイン料理をまず選択。鹿肉コロッケか川魚のアメゴ(アマゴの方言)のみそ焼きなのですが、せっかくなので、私はアメゴ、夫はコロッケを注文しました。どちらにも手長エビの天ぷらが入っているので感激!

これで定食セットが揃いました。とても豪華です!

素朴ないいレストランだったのに、2022年11月にスタッフの高齢化やコロナ禍などで閉店してしまったとのこと(詳しくはこちらをご覧ください)。後継者がいれば、お店の復活もあり得るそうです。誰かいないかな。

とても美しい口屋内沈下橋

最後に運転手さんが案内してくれたのは

口屋内(くちやない)沈下橋。正式名称は「屋内大橋」ですが、

口屋内の2つの集落をつなぐ橋のため、「口屋内沈下橋」という通称で呼ばれることが多いのだとか。

この橋は、独特の橋げたの形をしているのが面白いですね。

全体的に曲線を帯びていて、とても美しい。「美しい沈下橋」といえば、真っ先に名前が挙がるそうです。

土佐くろしお鉄道~JR土讃線の車窓は美しい

四万十川観光を終え、再び第三セクター・土佐くろしお鉄道の特急あしずりで、中村駅からJR高知駅へ。「土佐の小京都」と呼ばれる中村を観光できなかったのが、少し心残りでした。またいつか行く機会がありますように。

太平洋を思わせるような、青い車体でした。

列車が最初に渡った川は、四万十川の支流・後川(うしろがわ)。こちらも美しい川です。

帰りの車窓でも、あちこちで津波避難タワーを見かけましたが

この時期らしく、こいのぼりがたくさん泳いでいるタワーもあって、少しほっこりします。

海の青さも素晴らしい!

途中で停車したJR土佐久礼駅(窪川駅から東はJR土讃線)では、JR四国の新しい観光列車「志国土佐 時代(トキ)の夜明けのものがたり」を見ることができました。私たちが見たこの車両は、2つあるタイプの1つ・ソラフネSORAFUNEのようでした。乗ってみたい!

JR須崎駅では線路わきの巨大広告にびっくり! 写真の文字にはまだ続きがあり、鍋焼きラーメンの広告でした。

牧野富太郎の故郷・佐川町を過ぎると仁淀川です。

こちらの清流も美しい! また「仁淀ブルー」も見に行きたいなと思いました。高知って本当に、自然が美しいですね。

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