2023年4月20日(木)、電鉄富山駅から宇奈月温泉駅まで富山地方鉄道で移動し、翌日も宇奈月温泉駅から立山駅まで、富山地方鉄道を利用しました。
レトロすぎる駅舎と駅名表示
富山地方鉄道は、富山市から富山県の東部を基盤とする中規模私鉄。
車窓から北アルプスやのどかな田園風景(麦畑の緑がきれいでした)が見えて、
とても眺めはいいのですが、コロナ禍や人口減などで経営は厳しいと聞きました。
そのためでしょうか、車窓から見かける駅の建物が、レトロすぎてなかなか味わいがあるのです(上は黒部市若栗駅)。
大正から昭和初期にかけて建てられた、モダンな木造駅舎が多く現存しているということで、ファンも多いと聞いていますが(上は立山町寺田駅)
さすがにレトロすぎるのではと、心配してしまう駅もあります(上は黒部市舌山駅)。
駅名(特に漢字表記)が、わかりにくくなっています。初めてこれを見た人は、正しく読めるかな? ちなみに上は、滑川(なめりかわ)市の浜加積(はまかづみ)駅。駅名標の下の広告(だと思うのですが)は、もはや全く読めない状態。
こちらはかろうじて読めるのだけど、かなり錆が目立っている魚津市の経田(きょうでん)駅です。難読の駅名も多いですね。
本線から立山線に乗り換える時に利用した、寺田駅(立山町)のベンチも昭和っぽい広告で、長女は大喜び。
車窓から見る絵に描いたようなレトロな無人駅は、非日常の時間をプレゼントしてくれました。
魚津で蜃気楼が見たかった
富山地方鉄道は宇奈月温泉や立山に行くから、ずっと山の中を通るのかと思ったら、突然海が見えたりします。しかも観覧車まで! これは魚津市にある日本一海に近いテーマパーク「ミラージュランド」の大観覧車(ジャイアントホイール)でした(4月20日撮影)。富山県で唯一の遊園地だそうです。
並行してあいの風とやま鉄道が走ります。
「魚津」と言えばなんと言っても「蜃気楼」が有名で、電鉄魚津駅で見た魚津市のイメージキャラクターは「ミラたん」。ミラはミラージュ(英語で蜃気楼の意味)を由来としているのだとか。遊園地「ミラージュランド」もすべて「蜃気楼」から命名されたと知りました。
先日、NHK特集『富山湾 不思議の海をさぐる』という番組を見たのですが(録画で)、魚津では蜃気楼が出ると
「こちら市役所です。現在、蜃気楼が発生しました」という、まるで防災放送のようなアナウンスが流れるのだそう。
春(4月~5月)は蜃気楼が見えやすいらしいです。魚津市の「蜃気楼情報」というサイトもありますが、もしかしたらオーロラよりレアかも。死ぬまでに一度、見てみたいな。
懐かしい雪ちゃんに再会! 今でも歌えるあの名曲と感動したあの映画
蜃気楼は見ることができませんでしたが、富山地方鉄道の旅で、感動の再会がありました。
それは「日本海みそ」のイメージキャラクター「雪ちゃん」!
個人的には「越中富山」と言えば、薬売りでもほたるいかでもなく「日本海みそ」を思い浮かべるのです。このCMソングが最高で、「浪花のモーツァルト」キダタロー先生が作った名曲。今でも少し歌えるのですが、歌詞に「つるぎ立山黒部」とセットで出てくるのが、初めての北アルプスとの出会いでした。懐かしいな。
豊岡出身の夫はこの曲も日本海みそも知らないのですが、限られた地域にしか、このCMは流れなかったのかな。阪神間にある我が家ではよく流れていました。
そして富山地方鉄道の上市(かみいち)駅(上市町)には大きな看板も! ここに製造メーカー(日本海味噌醤油株式会社)の本社や工場があるのです。
ちなみに、もう1人「雪ちゃん」がいました! なんと、以前見た『おおかみこどもの雨と雪』の舞台が、この上市町だったのです! 監督の細田守氏が上市町出身で、上市町や立山町の景観が描かれているとか。
映画で花と雨と雪が暮らした古民家のモデルも、上市町に実在しているそうです。
上市駅ではスイッチバックのため、列車の進行方向がそれまでと逆になるという面白い場所です。鉄道ファンにも人気の駅。
『劒岳(つるぎだけ) 点の記』など、映画の舞台にもなっていて観光スポットも多そうです。今回は通り過ぎただけでしたが、魚津といい、上市といい、なかなか魅力的なスポットが、富山地方鉄道にはありました。奥が深いです!
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