2023年4月23日(日)、松本から電車とバスを乗り継いで、上高地へ向かいました。
上高地を一巡りするなら、大正池のバス停で下車しよう
私たち夫婦は、以前HISバスツアーで秋の上高地を訪れたことがあったのですが、長女は今回初めての上高地。
その時は上高地滞在時間は3時間。大正池か明神池のどちらかしか行けないと添乗員さんに言われ(よほどの健脚=歩くのが早い人なら行けるかも)、泣く泣く大正池を諦めたのでした。
今回はそのリベンジも兼ねて、まず大正池で下車することにしました。
バスの車窓からでも大正池は見えるのですが
やはり実際に降りてみると、素晴らしさが段違い!
川の色の微妙なグラデーションは(天候と光の加減にもよるのでしょうが)、近くでないとよく見えません。
1915(大正4)年の焼岳の噴火で、梓川が泥流によってせき止められ、現在の大正池が誕生しました。立ち枯れの木々は、その時の名残です。
誰もいない大正池は、とても神秘的でいつまでも見ていたい美しさ。
立ち枯れの木々が、どこか墓標のようで寂しげです。後で知ったのですが、大正池は川の上流から流れ込む土砂で、年々浅くなっているのだとか。大正池の景観を守るため、11月には浚渫作業も行われています。
この美しい景観を守るため、色々な人たちが尽力しているのですね。いつまでもこの景色が続いていてほしいです。
田代湿原と田代池
大正池から、いよいよ本格的なハイキングのスタートです。
湿原やカラマツ林を抜けていくと
田代池に出ました。ここも大正池と同様、焼岳の噴火によってできた池。
噴火で流れ出た溶岩が、梓川の支流をせき止めました。茶色く見えるのは、川底の色なのかな?
この周囲は湿原になっていて、田代湿原と呼ばれています。草はまだ緑色ではありませんが、背景の穂高連峰の山々の雪景色が美しいです。
ウェストン碑や野生生物とご対面! 明神池は遙拝のみ
今回嬉しかったのが、前回見逃した英国人宣教師で登山家、そして上高地をはじめ日本の山々のすばらしさを世界中に紹介した
ウォルター・ウェストンの記念碑(ウェストン碑)を見学できたこと。
毎年6月には、「上高地ウェストン祭」がここで開催されるそうです。
彼のおかげで上高地は広く知られるようになり、趣味で山に登ったり、美しい自然を見に来る日本人も増えました。
そして一大観光地として発展していくようになったのです。まさに上高地の恩人ですね!
ウェストン碑だけでなく、動物も見ることができました。梓川には渡りをしないマガモがいるとのことですが、この水鳥もマガモかな?
おしりを突き出して潜っている姿は、とてもかわいいです。
前回遭遇したニホンザルは、もっと至近距離で遭遇できました。
逆に、前回並んで拝んだ明神池の穂高神社奥宮は、今回は断念して、遙拝のみにしました。
明神岳が美しく、神社を造ろうとした人の気持ちはよくわかります。富山から始まった4日間の旅は天候に恵まれていい思い出がたくさんできましたが、これも神様のおかげかもしれません。山の神々に心の中で手を合わせました。
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