日本最古の西洋式木造灯台は能登にあった
2021年6月、初めて能登半島を訪れました。
車を持っていないし運転もできない私たちは、今回タクシーを使って、能登半島の有名観光地を巡ります。
最初に目指したのは、能登金剛(のとこんごう)。私は全く知らなかったのですが(今回特に仕事に忙殺されていて、旅の下調べが全くできてませんでした)、断崖絶壁で有名な観光地だそうです。
目的地に着くまでの間、タクシーの運転手さんが、能登についていろいろ教えてくれるのもタクシー観光のメリット。東京方面からの観光客は、能登空港(のと里山空港)の利用が多いようでした。
途中にあった「日本最古の西洋式木造灯台」旧福浦灯台(石川県志賀町)も、運転手さんが教えてくれなかったら、存在すら知らなかったでしょう(中央の白い建物です)。
灯台ができたのは、徳川2代将軍秀忠時代の初期で、まだ豊臣秀頼も徳川家康も元気な1608(慶長13)年。福浦の日野長兵衛資信(すけのぶ)が、夜に航行する船の安全のため、この地で篝火を焚いたのが始まりで、代々日野家が守ってきたのだとか。
1876(明治9)年に、かつての形状を残したまま、この建物は建造されたようでした。北前船や日本海航路の繁栄も、船の航行をサポートしてくれる人々あればこそ。ちなみにこの灯台は、1952年まで使われています。
能登金剛の巌門と鷹の巣岩 展望台から見た景色
能登金剛も、旧福浦灯台と同様、石川県志賀町にある観光地。福浦港から関野鼻までの約30kmにわたる海岸線を指します。
険しい断崖と、荒波が作り出した奇岩が続いています。朝鮮半島の景勝地・金剛山(北朝鮮に位置します)に匹敵する景観という意味だそう。朝鮮半島の金剛山には、「海金剛」と呼ばれる断崖絶壁が続く海岸が含まれているそうです。
私たちが立ち寄ったのは、能登金剛で一番の見どころとも言われる「巌門(がんもん)」。
まずはどんなところなのか、一望できる場所へ運転手さんが案内してくれました。最初見ただけでは、何がすごいのかわからなかったのですが(遊歩道が整備されていることはわかりました)、
よくよく見ると、大きな岩に穴が開いている! 洞窟ですね!
更にその洞窟には、
どうやら小型の遊覧船が入っていく様子。
方向転換はできないらしく(狭そう)、バックで戻ってきました。
昔、この岩の上に鷹が巣を作っていたことから名付けられたという「鷹の巣岩」もなかなかの奇岩。高さ27mで、岩の頂には松が茂り、そこには鷹だけが降りてくるのだとか。海にそびえる塔のようでした。
閉鎖されていても、クルーズ乗船場に名前を遺す「能登金剛センター」
面白そうなので、近くまで行ってみることにしました。駐車場の近くには大きな土産物屋(能登金剛センター)がありましたが、休業しています。駐車場から崖の下まで、階段をひたすら降りるのですが、帰りには階段を上ることになるので体力を温存せねば。
義経一行はこんな所まで逃げてきたのかな?
ちなみに、謡曲等で有名な「安宅の関(あたかのせき)」は、石川県小松市にありました。
能登金剛遊覧船の案内。こういうのは大好きなのですが、今回はタクシーで周遊する予定のため(しかも予定てんこ盛り)、巌門クルーズは断念。ちなみに遊覧時間は約20分間。料金は大人1,400円です(料金改定)。
この乗り場は「能登金剛センター下」。他に「旅の駅巌門下」という乗り場もあります。どちらもコースは全く同じ。「旅の駅巌門」には遊覧船のチケット売り場もあるそうです。それにしても大きな土産物店が閉鎖しているのは、ちょっともったいない。コロナ禍明けの観光客増加で、営業再開できればいいですね。
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