御陣乗太鼓とは
2023年10月27日(金)、奥能登旅行2日目は、終日輪島観光の予定でした。
輪島朝市や輪島キリコ会館を見学したものの、記録的な豪雨や雷、そして土砂災害警戒情報やレベル4の避難指示で午後は全く観光できず、何とか夕食は、輪島らしくふぐ料理の店で食べることができました。
そして夕食後は、御陣乗(ごじんじょう)太鼓の公演見学です。
御陣乗太鼓とは、輪島市名舟(なふね)町に伝わる郷土芸能。
1577(天正5)年、七尾城を攻略した上杉謙信の軍勢が、その余勢をかって奥能登平定に進み、
名舟に攻め込んだ時に、村人たちは古老の指図で樹皮で鬼や亡霊の仮面を作り、海藻を頭髪とし、髪を振り乱しながら太鼓を打ち鳴らし寝静まる上杉軍に夜襲を仕掛け、上杉軍は戦わずして退却しました。
名舟沖にある舳倉島(へぐらじま)の奥津姫神の御神徳によるものと感謝した村人は、毎年奥津姫神社の大祭(名舟大祭)に仮面をつけて太鼓を打ち鳴らしながら神輿渡御の先駆をつとめ、これが御陣乗太鼓となって今に続いているのです。
昨日、珠洲(すず)市から輪島市へ移動する際に北鉄奥能登バスに乗ったのですが、
名舟のバス停に近づくと、突然名舟町と御陣乗太鼓の説明が自動音声で始まりました。普通の路線バスなのに、名舟と白米千枚田のバス停では観光バスになっていました。
更に名舟に住む男性のみが、太鼓を打つことを許されているとアナウンスで知ってびっくり! 小さな町のように思えたのですが(後で調べると、世帯数約70戸、人口約250人)一体打ち手は何人いるんだろう? 人口減の問題は大丈夫なのかな?と少し心配になりました。
これも調べてみたのですが、保存会メンバーは15人。継承への取り組みなどはこちらをご覧くださいね。
時期によっては無料で御陣乗太鼓が見られる
輪島の町では、色々な場所で御陣乗太鼓のポスターを見ました。
これは輪島朝市で見たポスター。「無料実演」と書かれていますが、実は輪島キリコ会館もてなし広場で、今年度2023年は4/29~10/9まで、御陣乗太鼓無料実演があったのでした。
この日は10/27(金)なので、無料公演はもう終わっていました。残念!
輪島キリコ会館内には、御陣乗太鼓や石川県内の他の太鼓の公演のポスターもありました。
ホテルこうしゅうえんで、御陣乗太鼓公演見学
この時期は輪島市では無料公演はないのですが、ホテルこうしゅうえんの「お祭り広場」では、1人1,500円の入場料を払えば、御陣乗太鼓を見ることができるのです。
私たちのホテルルートイン輪島から、会場のホテルこうしゅうえんまでは、
徒歩で15分ほど。
お祭り広場はちょっと昭和の香り漂う場所でしたが、20分の御陣乗太鼓のパフォーマンスは圧巻!
鬼の面も恐ろしいし、奇声を上げる叫び声ももっと恐ろしい。これでは上杉軍が逃げるのも当然でしょう。子供の頃にテレビで見た時もとても怖かったけれど、この時もとても怖かった。夢に出てこないか心配でした。
5人の演者は太鼓を打ちながら、それぞれ自由に見得をきり、リズムも早くなったりゆっくりになったりと、見ていて全く飽きません。皆筋骨隆々で、子供の頃から練習を積み重ねてこられたのだなと思えました。実演を生で見ることができてよかったです。もっとたくさんの人にも見てほしいな。
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