旧加賀一の宮駅と鶴来の町並み  壮大な鉄道ロマンと宿場町の面影

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白山比咩神社から、最寄り駅へのバスは2~3時間に1本

2024年4月21(日)、白山市の松任駅前にあるグランドホテル白山をチェックアウトした私たちは、タクシーで加賀一の宮の白山比咩(しらやまひめ)神社へ向かい、無事に参拝を終えました。

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帰りは公共交通機関で、金沢まで戻ることに。白山比咩神社の公式HPには、加賀白山バスでバス停「一の宮」から最寄り鉄道駅の北陸鉄道石川線「鶴来(つるぎ)駅」まで5分で行けると書いてありましたが、肝心のバスは2~3時間に1本程度。これは少々困ります。

グーグルマップで調べると、徒歩では35分ほど。これ位の距離ならばと歩くことにしました。

旧加賀一の宮駅と金名線のロマン

表参道を出て、手取川に沿ってしばらく行くと、「加賀一の宮駅」(「の」の字がとても小さい)の看板が掲げられた、立派な建物が見えました。

よく見るとバス停もあります。バス停「一の宮」はここでした。

白山比咩神社の公式HP通り、バス停から表参道入口までは徒歩5分くらいですが、そこから拝殿までは、さらに5分程度見ておくといいでしょう。

ところでこの立派な建物は、北陸鉄道石川線(私鉄)の「加賀一の宮」駅でした。国の登録有形文化財になっています。この駅と、旧鳥越村(現白山市)の白山下(はくさんした)駅を結んだ、北陸鉄道金名(きんめい)線(私鉄)の終着駅でもありました。名古屋と金沢を結ぶ(他社路線と接続して)、当初の壮大な構想にびっくり!

しかし金沢とは接続可能になったものの、岐阜県への延長工事許可は、多額の建設費を要する(白山がたちはだかります)ことから免許申請が却下され、結局白山下駅が終着駅に。

1984年には手取川橋梁の強度低下が発覚し、そのまま金名線は廃線となってしまいました。

その後も加賀一の宮駅は、白山比咩神社への初詣客などで賑わったようですが、2009年に加賀一の宮駅と、鶴来駅の間を結ぶ路線が廃止され、駅も廃止されました。

現在は多目的トイレも完備しており、資料展示・休憩施設として使われているようです。中を見たかったのですが、電車に乗り遅れると大変ということで、中に入るのは断念。

2年前、西国三十三か所観音霊場札所の最後の札所(33番札所)である谷汲山華厳寺を訪れたのですが、その時偶然見かけた廃駅・名鉄谷汲線の谷汲駅跡を思い出しました。これも時の流れなのでしょうか。

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鶴来の町並みはジオパークの見どころにもなっていた

更に歩いて行くと、昔ながらの町並みが出迎えてくれました。

後で知ったのですが、鶴来は白山本宮四社の1つである、金剱宮(きんけんぐう)の門前町。

江戸時代には、加賀藩の城下町・金沢と勝山藩の城下町・勝山(福井県)を結ぶ鶴来街道の宿駅も置かれ、

また地下水が豊富な扇状地ということで、醸造業も発展しました。上の写真は、今も残る「菊姫合資会社」です。

ちなみに「菊姫」とは、白山比咩神社の御祭神「菊理媛(くくりひめ)」に由来するという由緒あるもの。

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実はこの辺りは、「白山手取川ジオパーク」エリアの見どころの1つ「鶴来のまちなみ」でもあったのでした。

鶴来駅近くには、ジオパークの案内板も設置されていました。まずこれを読んでから、鶴来の町並みを散策すれば、土地の特徴もよくわかって、新たな気づきがあるかもしれませんね。

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