時間があれば行きたかった三鈷寺
2024年6月22日(土)、紫陽花が見頃の、京都市西京区にある善峯寺(よしみねでら)へ行ってきました。
善峯寺の紫陽花情報を教えてくれた夫は、善峯寺だけを見て帰る予定だったと思うのですが、せっかく普段滅多に行かない洛西方面に行くのだから、近くの寺社にも寄って行こうと、軽い感じで私は提案。
まずは善峯寺の次のバス停近くにある十輪寺(じゅうりんじ)を目指します。
途中、「天空の寺」と言われる三鈷寺(さんこじ)への道があり
いい感じの新緑の道なので、ここもついでに立ち寄りたくなったのですが
なんとなく山寺っぽいので、今回は断念。後で調べると、この道を徒歩12分かけて上るか(「天空の寺院」というくらいだから、絶対山の上! 私なら20分近くかかるかも)、善峯寺の境内から回転扉の北門を出て1分歩くかの、2つのアクセス方法がありました。
ちなみに善峯寺は山にあるためスマホが圏外で困ったのですが、三鈷寺はWi-Fi環境があり、有料ですが和室で仕事もできるそう(読書や写経もできます)。
十輪寺までは遠かった
三鈷寺を諦めた私たちは、ひたすらバス道を下ります。かなり急勾配の個所もあって、これを上るのでなくて良かったと思いました。
途中には、抹茶ワッフルのような石垣があったり(美味しそう!)
蔵がある伝統的な建物があったり。民家が何軒か見えてきたところで、やっと携帯の電波が入りました。
「小塩(おしお)」という集落に入ったようですが、目指すバス停がなかなか現れない。グーグルマップだと、善峯寺山門近くにある有料駐車場から、徒歩24分もかかる道だったのでした。下り坂だと思って甘く見ていたら、ひどい目に遭いました。
やっとたどり着いたバス停から、徒歩1分ほどの道沿いにある十輪寺への入口。本当に遠かった! この後バスに乗って帰る予定ならまだ良かったのですが、私たちはこの後まだまだ歩くので、この下り坂はかなり応えました。
光源氏のモデル? 在原業平ゆかりの寺
この寺院は、別名「なりひら寺」とも呼ばれています。平安初期の貴族(元皇族)で、優れた歌人の在原業平(ありわらのなりひら)が、晩年をここで過ごしたのだとか。
こちらの門は閉鎖されており(勅使門っぽい)
急な階段ではなく、ゆるやかな坂道から境内へ。
この門の中が、有料拝観(大人400円)エリアです。
庭の池には、スイレンが咲いていました。
まずは在原業平の墓(正しくは供養塔)参りと
彼が難波の海水を運んで、塩焼きをしたという(!)塩竃(近年復元されたもの)を見学。業平は、かつての恋人・藤原高子(清和天皇女御、陽成天皇の生母)が大原野神社に参詣した折、塩竃で紫の煙を立ち上げ想いを伝えたのだとか。晩年になっても、恋愛にかけてはまめな人です。さすが『伊勢物語』の主人公、或いは光源氏のモデルの1人とも言われるだけのことはありますね。
塩焼きの故事から、この辺りの集落は「小塩」と名付けられたとか。
2014年春の「そうだ、京都 行こう」のポスターにもなった「なりひら桜」。春に行ってみたい!
「三方普感の庭」を挟んだ赤い建物は、業平御殿。
1枚1枚手作りという、季節の紫陽花をあしらった御朱印(500円)を頂いたとき、社務所の扉の隙間から、可愛い猫が顔を出していました。なんとこの猫、NHKの「岩合光昭の世界ネコ歩き」にも出演したのだとか。そんな有名猫・序音(じょね)ちゃんの写真は撮りそびれましたが、一目会えただけでも良かったです。
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