平安京内裏に比較的近い在原業平の邸宅跡
2025年4月26日(土)、京都の烏丸御池(からすまおいけ)から、円山(まるやま)公園まで散策する機会がありました。
今年生誕1,200年を迎えると知った平安時代の歌人・在原業平(ありわらのなりひら)ゆかりの地を調べていたら、業平の邸宅が、京都の烏丸御池近くにあるというので、まずそれを探しに行き、どうせなら、夫が前から食べたいと願っていた京都料理「いもぼう」の有名店が円山公園にあるので、そこまで歩こうと考えたのです。
烏丸御池駅で地上に出て、とても目立つレトロ建築を見た後
最初の目的地・在原業平の邸宅跡を探してみました。グーグルマップにも登録されていて、御池通の南側に石碑がありました。
簡素な石碑だけしかないのですが、

この場所(中京区綿屋町)は、昔の平安京内裏にも割と近い場所にあるのでした。
徒歩で40分弱。
時代は異なりますが、この辺りには、藤原道長の父・兼家や姉・詮子(せんし)の屋敷だった東三条院もあるので、上級貴族たちの邸宅にふさわしい場所だったのだとわかりますね。
足利尊氏も信仰した御所八幡宮に参拝
御池通を東に進んでいくと、由緒ありげな神社がありました。

元々この辺りには、中院(なかのいん)家が祀っていた八幡宮(若宮社)があったのですが、鎌倉時代の後期に御所が焼失すると、時の後宇多天皇は中院家を仮御所として行幸。その際、中院家邸にあった社は、邸が御所になったことから「御所八幡宮」と呼ばれることになったのだとか。
室町幕府初代将軍の足利尊氏も、自らの邸宅内の守護神として、この神社を再興しました。

八幡宮なので祭神は応神天皇、神功皇后、比売(ひめ)神の三神。昔から安産と幼児の守り神として有名で、左京区上高野の三宅八幡と並び「虫八幡」と呼ばれています。「虫」とは、子供の夜泣きやかんしゃくを抑える「かんの虫封じ」のこと。昔から世の親たちは、夜泣きやかんの虫に悩まされていたのですね。私も子供たちが小さいうちに、ここに参拝すればよかったなと思いました。
高級旅館のある麩屋町通
さらに進んでいくと、御池通に突如、空気の違う空間が現れました。

時折テレビで紹介される京都の高級旅館「柊屋」(1818年創業)があったのです!

更にその向かいにも、伝統的な建物。
こちらは1704年創業の京都最古の旅館・俵屋旅館でした。

私は初めて知ったのですが、「京都老舗三大旅館」として「俵屋・柊屋・炭屋」が挙げられるそうです。俵屋と柊屋はここ、そして炭屋も(今回は訪れなかったのですが)
ここから南の三条麩屋町通にあったのでした。すごい老舗旅館が集まる麩屋町通、恐るべし。
いずれも(当然ながら)高級旅館にふさわしいおもてなしで、名だたる文人墨客や海外VIPなどが宿泊したのだとか。いつか泊まる機会はあるかな?
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