440年の歴史を味わうために、まず予約!
2019年8月31日(土)、久々に京都に行き、ちょっとぜいたくランチをいただこうという話になりました。
候補に上ったのが、440年の歴史を持つという平八茶屋。
早速公式サイトで調べてみると、完全予約制と書いてありました。
行く前に気づいてよかった! 朝の8時前に慌てて電話しましたが、快く応対していただけました。
なお、当日や翌日の予約は電話のみの受付ですが、公式サイトからも予約できます。
あらかじめ余裕をもって決められるときは、ネットの方が便利ですね。
鯖街道沿いの茶屋 店の前にバス停も!
この店の歴史は、天正年間(信長・秀吉の時代)、京都と若狭を結ぶ街道(通称「鯖街道」)の街道茶屋としてスタートしました。
京都御所から約1里。現在の最寄り駅は、叡山電鉄「修学院」です。
高野川沿いにあり、山が近く、「山端(やまばな)」と呼ばれていた場所でした。
歩いていくと、昔の風情が感じられる建物が見えてきます。
店のすぐそばに、京都バスのバス停があるのが凄い! その名も「平八前」。歴史を感じます。
店の入り口も素敵でした。
大広間
私たちは麦飯とろろ膳を予約したので、大広間に案内されました(昼懐石は小部屋)。
老舗の街道茶屋だから、畳に座るのかと思ったら、テーブル席でほっとしました。
正面には、「飄逸(ひょういつ)」と大きく書かれた書(書家さんの名前は失念)。
「世間のわずらわしさを気にしないで明るく軽妙なこと」という意味だそうです。いい言葉!
高野川が、窓からよく見えます。
先週の長雨で、かなり水かさが増えていますが、川の水は美しいなと思いました。
反対側の窓からは、お庭が見えます。蝉の声もして、行く夏を惜しむ風情でした。
麦飯とろろ膳
私たちが注文したのは、5,500円(税別)の麦飯とろろ膳(お造りと揚げ物つき)。
まず、こんな感じで出されました。白ワインハーフサイズ(3,000円)も注文。
上のお重はこんな感じ。「猪口三種」で、左からきゅうりとタコの酢の物、小松菜(だったかな)としめじのお浸し、湯葉の有馬煮。
ちなみに有馬煮とは、佃煮などにした実山椒を用いた煮物のことだそう。知らなくて、初めて食べたのですが、とても美味しかったです!
下のお重は、ナスやししとう、子芋、湯葉、生麩などの焚き合わせ(左)と取り肴。
取り肴は卵焼き、海老、枝豆、サーモン、松風焼など。
お造りはいかとまぐろの二種盛り。まぐろがとてもおいしい!
揚げ物です。海老の衣が、湯葉を刻んだものだったりと、変わっています。塩で頂きます。
そしていよいよ、麦飯とろろ汁。440年前の創業時(初代平八)以来の、看板メニュー。とろろ汁には味がついているので、そのまま麦飯にかけて頂きます。昔の旅人も食べた味かな。
小吸い物と香の物も一緒に出されます。
この後水物(デザート)も出されたのですが、写真を撮るのを忘れてしまいました(汗)!
スイカと粒あん、白玉団子の上品な取り合わせでした。おなか一杯になりました。
広い敷地とお庭
平八茶屋は、食事だけでなく宿泊や挙式もできるそうです。
そのため外から見た印象以上に敷地が広く、お庭も見ごたえがありました。
また「かま風呂」という、変わった施設もありました。
かまぶろというのは、八瀬周辺に存在する、日本古式のサウナ風呂だそうです。
ウィキペディアによると、現在は八瀬にある「八瀬かまぶろ温泉ふるさと」(体験記はこちら)と平八茶屋でしか、かまぶろ体験ができないみたい。
残念ながら、かまぶろ体験だけのメニューはなく、宿泊で利用しないとかまぶろ体験はできないようです。
もしご興味があって、修学院離宮周辺で宿泊されるご予定があれば、一度検討されてみてはいかがでしょうか。
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