弘前から青森へ どちらもりんごの町!
2020年12月30日(水)、前日から滞在した弘前市に別れを告げ、列車で青森市へと向かいました。
弘前はりんごの生産量が全国一。
駅前にはこんなポストもありました。
一方青森駅構内には、こんな自動販売機が。
青森はりんごの生産量は日本第3位だそうですが、アピールでは弘前に負けてないなと思いました。
年末は休館日にご注意
青森で最初に訪れたのは、ねぶたの家ワ・ラッセ。
本当は三内丸山遺跡に行く予定だったのですが、駅前の青森市観光交流情報センターで確認すると、年末年始の休館日だったのです(見落としていました)。
ねぶたの家ワ・ラッセは駅からも近く、今日が今年最後の開館日とのことでした。年末年始の旅行は、開館日に要注意です。
周辺施設との共通券もありました。
どうせなら青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸も、青森県観光物産館アスパムも見学しようかと、3館共通の青森ベイエリア周遊券(1人1,380円)を考えたのですが、受付スタッフに尋ねたところ、見学時間や移動時間を考えると、3館全てを見学するのは難しいとのこと。
そのため八甲田丸との共通切符を購入。1人930円でした。
小・中学生でも侮れない
今日の午前中、津軽藩ねぷた村を訪れましたが、ここも大迫力で見応えがありました。
最初に出迎えてくれたのは、小・中学生のねぶた下絵コンクール入賞作。
とても子供の絵とは思えません。
こうやって伝統の祭りは受け継がれていくのでしょうか。
ねぶたミュージアム
入館すると最初に訪れるのが、2階のねぶたミュージアム。
ねぶたの歴史が詳しく紹介され、解説も面白かったです。
弘前で見た金魚ねぷた!
祭りの夜の闇をひらひら泳いでいく金魚の群れは、とても幻想的ですね。思わず後をついて行きたくなります(そして迷子になる)。
歌舞伎や伝説のシーンばかりかなと思っていたら、三内丸山遺跡や縄文文化をテーマにしたねぶたもありました。
ねぶた名人のねぶた面
青森ねぶたは審査制度を採用しており、「ねぶた名人」の称号が現在まで6人に贈られているそうです(5代目、6代目は存命)。
これは2代目名人・北川啓三のねぶた面。
3代目名人・佐藤伝蔵のねぶた面。孫悟空かな? 2代目と比べると、顔の凹凸がくっきりして、色合いもより華やかになっています。
そしてこれは、4代目名人・鹿内一生のねぶた面。荒々しいねぶたが得意だったそうです。3者並べてみると、確かに違いますね。
ねぶた師の系譜です。この中からねぶた名人・7代目が誕生するのかな。
圧巻の受賞ねぶた
この施設の圧巻は、1階のねぶたミュージアム・ねぶたホールに展示されている大型のねぶた。
まず、2019年の商工会議所会頭賞と優秀制作者賞を受賞した「瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)と木花開耶姫(このはなのさくやびめ)」。
6代名人・北村隆さんの甥・北村春一さんの作。
天照大神の孫にあたる瓊瓊杵尊は、高天原(たかまがはら)から日本に降り立った男神(いわゆる「天孫降臨」)。鏡や剣は三種の神器です。勾玉はどこだろう?
そして彼の妻となった木花開耶姫は、山の神の娘で超美人。
でも花のように短命だったのです。だから神の子孫である天皇たちも、寿命が短くなったのだと神話は語ります。
この年は(2020年は新型コロナウイルス感染症で祭が中止となり、2019年が最新作)、令和に改元されたため、奉祝ムードと神話&皇室関係のねぶたが多かったようですね。
続いて2019年の知事賞と運行・跳人(はねと)賞、優秀制作者賞を受賞した「神武東征」。
6代名人・北村隆さんの娘・北村麻子さん(史上初の女性ねぶた師)の作。
そしてこの年のねぶた大賞、最優秀制作者賞に輝いたのは、「紀朝雄(きのともお)の一首 千方(ちかた)を誅す」。
4匹の鬼を従えて天智天皇に従わなかった藤原千方(左)を、和歌の力で紀朝雄(右)が討ち果たす様子です。
第5代名人・千葉作龍の弟子である竹浪比呂央さんの作品でした。
ところでふと気づいたのですが、弘前ねぷたにはあった、台座の「雲漢」の文字が見えません。
私が見落としたのかな? それとも青森のねぶたにはないのかな?
クラウドファンディングで実現した夢のねぶた
これらとは別に、ねぶた師14人の合作による「願いの灯~薬師如来・玄奘三蔵と十二神将~」という、特別なねぶたも展示されていました。
クラウドファンディング企画で2,000万円近くが集まり、夢の作品が実現したのだとか。
ワラッセでお披露目されたのが12月23日(水)というから、まさにできたてほやほや! 特別なねぶたが見られて超ラッキー!
詳しくはこちらをご覧ください。
お気に入りのねぶた師の作品を探すのも、楽しそうです。
どうか早く新型コロナウイルス感染症が終息して、このねぶたが、青森の町を運行できる日が来ますように!
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