「3ガク都松本」とは? 駅前の時計台で見た錚々たる方々の筆跡  

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松本駅前で見た時計台 3ガク都松本との衝撃の出会い

2023年4月22日(土)・23日(日)に、長野県松本市を訪れました。JR松本駅前を通った時、三角柱の形をした時計台が目についたのですが

そこには「学都」「楽都」「岳都」という3つの文字が刻まれていたのです。後で調べてみると、これは「楽都、岳都、学都」の時計塔で、2011年に設置されました。

「学都」の文字を揮ごうしたのは、当時の菅谷昭松本市長ですが、「楽都」の文字は世界的な指揮者の小澤征爾さんが、

そして「岳都」の文字は登山家で当時松本市観光大使を務めておられた田部井淳子さんが揮ごうされていたので、すごいなと思って思わず写真を撮りました。

調べてみると、松本市は「3ガク都(楽都・岳都・学都)」をキャッチフレーズにしているのだとか。この3つがもれなくあるのが松本市!というわけですね。

楽都と岳都

「楽都」というのは「音楽の都」という意味。松本市では小澤征爾ら一流音楽家が夏に集うセイジ・オザワ松本フェスティバルが毎年開催され、音楽を通じた教育法スズキ・メソード発祥の地でもあります。

小澤征爾が松本市出身かというとそうではなく(彼は満州の奉天で誕生)、恩師・斎藤秀雄に桐朋学園で指導を受けていた際、志賀高原でよく合宿を行っていたらしいのです。恩師の没後10年目に、小澤征爾らが中心になって教え子たちが夏に結集してサイトウ・キネン・オーケストラを結成して毎年イベントを開くという時に、当時ホールを建設中だった松本市が全面的に誘致に乗り出し、国際的なフェスティバルが開催されることになったのだとか。

一方こちらは、JR松本駅の2階コンコースからの眺めです。「岳都」らしく、こんなに美しい北アルプスの山々が見えました。上高地、穂高、槍ヶ岳、美ヶ原など、全部松本市になるのですね。山好きの人の憧れの地でしょう。

学都松本! 国宝の旧開智学校だけではなかった美しい校舎

一方「学都」と呼ばれるのは、現在の長野県で最も古い小学校が設立され、明治には全国で9番目に官立旧制高等学校(現在の信州大学)が招致されるなど、教育に熱心というのがその理由。

松本と言えば国宝・松本城が有名ですが

『どうする家康』でも活躍の石川数正父子が築いた松本城天守閣と、家康の孫が建てた松本城月見櫓

2023年5月28日

実はもう1つ、教科書にも載っている有名な国宝があります。

それが先ほど紹介した「長野で最も古い小学校」の旧開智(かいち)学校。文明開化期の1876(明治9年)に建てられた、擬洋風建築の傑作です。

元々は別の場所にあったのですが、現在は松本城からは徒歩10分ほどの場所に移築されていました。

2020年7月、松本城から旧開智学校に向かったのですが、途中で見たおしゃれな建物にもびっくり。現在の「松本市立開智小学校」です。1998年に建て替えられたそうですが、とてもきれいな小学校。左隣に小さく、旧開智学校が見えるのがわかるでしょうか。

旧開智学校見学後は、長野県松本深志高等学校にも行ってみたのですが、ここも実は、旧開智学校から発展した学校で

なんと、校舎は重要文化財! 1933年にできたゴシック風の建物です。

戦後の高度経済成長期に量産されたようなタイプの校舎だった我が母校と比べると、雲泥の差。建物が古いとそれなりに苦労もあるかとは思うのですが、美しい建物で勉強できるのはうらやましいなと思いました。

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