宇治平等院の内陣と平等院ミュージアム「鳳翔館」へ行こう! この世の浄土を現出した芸術の数々

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鳳凰堂の内陣拝観ツアーに参加

2023年9月24日(日)朝、宇治の平等院を訪れました。

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庭園の拝観時間は8:30からですが、内陣の拝観受付(1回の定員は50名)は9:00から。通常の拝観料(庭園とミュージアム)600円に加え、志納金300円が必要なのですが、せっかく来たからには、仏像も見てみたいですね。

受付場所は、鳳凰堂への橋のたもと。私たちは早く並んだので1回目9:30の見学ツアーに参加できました。

これがチケット。5分前集合ですが、それまであと25分もあります。でもミュージアムに行くには時間が足りないかなと思い、ここで自害した源平合戦の主要人物・源頼政ゆかりの地を訪れたり、庭園や藤棚を散歩して時間を過ごしました。

9:25に先ほどの橋の近くの木陰に集合し、まず諸注意がありました。1,000年前の建物を傷つけないようにするため、リュックサックは前に抱える、段差に気を付けるなど。

定朝作の阿弥陀如来とご対面

時間が来ると、案内役の女性スタッフに先導され、橋を渡って鳳凰堂内に入りました。本堂内陣では靴を脱ぎましょう。

約1,000年前の建物の中を歩くのは、とても不思議な気分になるし、緊張もします。この写真の鳳凰堂中堂(中心部分)にあるのは、当時仏師の中でもっとも有名だった定朝(じょうちょう)により製作された阿弥陀如来坐像。間近で対峙すると、感動します。「南無阿弥陀仏」という言葉が自然に出てきました。

写真はリーフレットから掲載。とても穏やかなお顔で、壁面には楽器を奏でたり、踊ったりする雲中供養菩薩像。阿弥陀如来坐像の頭上にある天蓋(てんがい)には大型の鏡がはめ込まれ、堂内の光を反射してきらびやかさを演出していました。

壁面や扉に描かれた来迎図(らいごうず)や、柱や天井に残る華麗な文様など、今はかなり色褪せていますが、創建当時はとても華やかだったのだろうなと想像できます。女性スタッフの説明も素晴らしく、見学してよかったと思いました。

ミュージアム鳳翔館では国宝を間近に!

ミュージアム鳳翔館では、鳳凰堂の屋根の上にあった国宝の鳳凰像1対(今屋根の上にあるのは2代目)や、

それが裏面に描かれている現行1万円札(3番目に印刷された貴重なもの)も

展示されていますが、一番見ごたえがあるのは、間近で見ることができる雲中供養菩薩像(上下の写真はリーフレットより)。

菩薩たちが演奏している楽器を間近で見ることができ、今の楽器の何に似ているかな?どんな音がするのかな?などと想像しながら見て回るのは、とても楽しかったです。弦楽器、管楽器、踊りを担当する菩薩ももちろんいるのですが、打楽器(パーカッション)が多いように思いました。今の日本に残る雅楽の調べよりも、古代インド音楽はもっと賑やかで迫力あるサウンドだったのでしょうか。

鳳凰堂では色褪せたりよくわからなかった来迎図も、創建当初の姿で再現されています。往生する(臨終を迎える)人の信仰の程度によって、阿弥陀如来のお迎えのメンバーや数、極楽へと運ばれる乗り物も変化する様子が描かれていて面白かったです。

雲中供養菩薩像や来迎図を見ていると、誰もが避けられない「死」を、平安貴族たちはこうやって受け入れていたんだなということがよくわかりました。展示品はどれも美しく見やすいので(しかも追加料金なしで見学できます)、お勧めです!

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