銅座川にきらめく桃色ランタン
2024年2月22日(木)、長崎ランタンフェスティバルを初めて見る機会に恵まれました。元々は中国の旧正月(春節)を祝う「春節祭」でしたが、1994年から規模を拡大し、現在のイベントになったそうです。
長崎市内に向かう空港リムジンバスが、オランダ坂トンネルを抜けて長崎市中心街に入ると、もうあちこちにランタン(中国提灯)の灯り。バス車内でもよく見えて、私たちのような県外からの観光客は、早くもドキドキ。
私たちが今夜泊まる新地中華街の辺りは、メイン会場の1つなので、特に華やか。
よく見てみると、川に架かっているランタンがピンク色です。
他の場所のランタンは大体赤色なのですが(上は新地中華街)、この銅座川沿いだけは桃色のランタン。
川に映えるランタンも幻想的。桃色のランタンはとてもやさしい雰囲気でした。
大小さまざまのランタンオブジェに感動!
銅座川に架かる新地橋には、ランタンオブジェもありました。
初めて見るランタンオブジェは、かなり大きく迫力満点。何をテーマにしているのかな?
この橋を渡ると、中華街の北門(玄武)が見えてきました。
あいにくの雨なのですが(しかも平日)、明日が祝日と言うこともあるのか、なかなかの賑わいです。
真っ赤なランタンが幻想的!
さらに進むと、湊公園。ここは代表的なメイン会場で、「ランタンフェスティバル初心者に、まず立ち寄ってもらいたいスポット」と言われています。
干支をテーマとしたメインオブジェがあるのも、この会場。今年は辰年なので「龍」がテーマです。
メインオブジェは「九鯉化龍」(ジュウリイファーロン)という名で、鯉が波を飛び越えて、鯱(しゃち 中国の伝説上の動物)となり龍となるオブジェ。「流れに逆らい、努力することで進歩する」ことを表現しているとか。
鯉が滝登りして龍になるというのは知っていたけれど、いきなり龍になるのではなく(知らなかった!)、まず鯱になり、それから龍になるという二段階進化を遂げるのですね。
メインオブジェ以外にも、鯉の滝登りを表現しているオブジェがありました。
またこの会場では、天井いっぱいにたくさんのランタンが飾られており、
「これぞランタンフェスティバルだ!」という雰囲気が味わえました。
華やかなランタンがきらめく空間は、どこか異世界のよう。
中国の有名人物をモティーフにしたオブジェも並び、
歴史や伝説を彩った美女たちや
英雄たちが並んでいました。これは関羽さんかな。
湊公園に関羽を祀る関帝廟が出現!
私たちは、2023年元旦に新地中華街や湊公園を訪れていたのですが、
その時には影も形もなかった関帝廟が、突如湊公園に出現していました。
関帝廟に祀られているのは、『三国志』でもファンが多い蜀の英雄・関羽雲長さん。「桃園の誓い」で義兄弟の契りを結んだ劉備玄徳(長兄)に忠義を尽くした関羽は、やがて「義」=信用を大切にする商人の守り神となり、「関聖帝君」と呼ばれています。
商売繁盛と富の繁栄をもたらす神なので、私たちもお参りしたかったのですが長蛇の列なので、人々の後ろから祈りを捧げました。
私たちは祭壇の近くに寄れなかったので、後で知ったのですが、祭壇にはたくさんの豚の頭(本物!)が並べられていたのです。おまけに豚の額には、尻尾が刺されているそうです。
豚自体は子孫繁栄の象徴で、「あなたのために、豚一頭を頭から尻尾までまるごとお供えしています」という意味なのだとか。仏教の影響で肉食系のお供えがない日本では見られない、お供えの形式でした。
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