生月島の北端へ!
2024年2月25日(日)、平戸島から生月島(いきつきしま)へ移動した私たちは、生月自動車観光タクシーの2時間コースで島を観光することにしました。
塩俵の断崖で、柱状節理を堪能した後は
生月島北端にある、大碆鼻(おおばえはな)灯台へ。塩俵の断崖からは、車で10分足らずです。「碆(ばえ)」とは、海に突き出た岬状の岩礁を指す方言で、「鼻」は、海岸に突出している部分という意味。
駐車場から階段を上ると、この光景。大碆鼻灯台は、通称「大バエ灯台」と呼ばれています。
灯台の上から絶景を見よう
大碆鼻灯台は無人灯台ですが、展望デッキがあって階段で上ることができました。
昨年訪れた、能登半島(珠洲市)の禄剛崎(ろっこうざき)灯台には上れなかったので、ちょっと嬉しい。
灯台の上から見ると、断崖の近くに岩礁が広がっていて、これが狭義の「大碆(おおばえ)」。見えている嶋は、度島(右)や的山大島のようです。
望遠で撮影すると、山の形などがよくわかります。
あれは塩俵の断崖かな?
うっすらと見えているのは、宇久島(うくじま)や小値賀島(おぢかじま)かな?
天気が良ければ、遠く対馬まで見えるそうなのですが
この天気では、対馬らしき島影はわかりませんでした。ちょっと残念。
大碆鼻北東方照射灯の灯器がすぐ目の前に
展望デッキから見た灯台です。私はてっきり、この大きな灯器が、大碆鼻灯台だと思っていたのですが、実はそうではなく、
灯台の光は、屋上にある少し小さな灯器から発せられていると、後でわかりました(矢印の部分)。
灯台の光は約23km先まで届き、3秒間白い光を発し、3秒間消灯します。
それではあの大きな灯器は何かというと
「大碆鼻北東方照射灯」で、灯台の北東方約500mの岩礁上に設置された標柱を照射するものだそうです。
この写真に偶然、赤い標柱が写っていました。確かにこんな岩礁に近づいたら、船は座礁してしまいます。ここに岩礁があることを、夜でも知らせているのですね。
この辺り一帯は、陸軍要塞だった!
階段から降りて、灯台の周囲を歩いてみると、正面から見た時には気づかなかったものが見えてきました。
半地下になった部分に、この灯台の入口と(「大碆鼻灯台」のプレートもありました)
灯台の説明版。これによると、この辺り一帯は太平洋戦争当時の陸軍要塞で、砲台と探照灯が設置されていたのだとか。灯台は当時の弾薬庫を利用していて(初点灯は終戦後の1958年)、
周囲に空間を作って二重構造にしている弾薬庫の様子を、
今も偲ぶことができました。
灯台の横には、長崎地方気象台の生月島沿岸波浪計も設置されています。
偶然の発見で、思わぬ歴史を知ることができてよかったです。
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