2025年秋の京都を訪ねて7  「世界遺産 縄文」展で遮光器土偶とご対面

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「しゃこちゃん」に続け! 愛らしい遮光器土偶たち

2025年11月20日(木)、久々に京都を訪れました。最初の目的地は、京都府立植物園。園内の「なからぎの森」で紅葉を楽しみ、、観覧温室や西洋花壇で珍しい木々や美しい花々を見た後

2025年秋の京都を訪ねて3  京都府立植物園の洋風庭園で、秋の花々を見よう

2025年11月22日

2025年秋の京都を訪ねて2  京都府立植物園の観覧温室には、不思議と美しさがいっぱい!

2025年11月21日

2025年秋の京都を訪ねて1  観光客は行かない?紅葉の名所「なからぎの森」  

2025年11月20日

老舗の有名餅屋「出町ふたば」を目指して北山通から賀茂川沿いに歩いたものの、あまりの行列にギブアップ。

2025年秋の京都を訪ねて4  北山通から「半木の道」を歩いて出町柳の枡形商店街へ

2025年11月23日

枡形商店街を抜けて寺町通へ出て、そのままどんどん南へ歩き、

2025年秋の京都を訪ねて6  寺町通を歩く(革堂行願寺~三条通)

2025年11月25日

2025年秋の京都を訪ねて5  寺町通を歩く(大原口道標~下御霊神社)

2025年11月24日

目指すは三条通にある、京都文化博物館。11月30日まで開催の「世界遺産 縄文」展を見に行きました。

お目当ては、遮光器(しゃこうき)土偶。まるでスノーゴーグルのような、強調された大きな目が特徴の土偶で、一番有名な亀ヶ岡遺跡(青森県つがる市)出土の遮光器土偶は「しゃこちゃん」の愛称で親しまれている重要文化財。これはレプリカですが、ユニークな顔立ちが何とも言えず愛らしい。

今回の展示会では、ばらばらになっていた破片を繋ぎ合わせて完全体にした、手代森遺跡(岩手県盛岡市)出土の遮光器土偶(ポスターやチケットに登場するのはこれかな?)や

冠のようなものをかぶっている遮光器土偶(青森県三戸町八日町遺跡出土)

珍しく完全体で見つかった恵比寿田遺跡(宮城県大崎市)出土のレプリカなど、色々なタイプのものがありました。

バリエーション豊かな土偶と土製品

遮光器型土偶以外にも、有名な土偶がありました。

函館市の著保内野(ちょぼないの)遺跡出土の国宝・中空(ちゅうくう)土偶のレプリカ。これも表情が愛らしく、「茅空(かっくう)」という愛称で親しまれています。プロポーションもいいし、模様も精緻で美しい。

こちらは、青森県八戸市風張1遺跡出土の国宝・合掌土偶のレプリカ。2年前に八戸駅で、巨大なレプリカを見たのも懐かしい。

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2023年12月15日

このすらりとした土偶も国宝のレプリカ。

山形県舟形町西ノ前遺跡から出土した「縄文の女神」で、高さ45cmの八頭身。5つに割れた状態で出土したものの、ほぼ完形に復元された珍しい土偶です。大きさも最大級だとか。

人型の土偶だけでなく、仮面(土面)もありました。儀式に使われたようですが、不思議だったのが、「鼻曲がり土面」。上の写真は、眉と曲がった鼻(右)を土面(左)に貼り付けたもの(伝 岩手県二戸市雨滝遺跡出土)。成長過程での軟骨と骨の成長スピードの違い、あるいは鼻への外傷により鼻が曲がった様子をデフォルメしたのかな?

左に曲がった鼻もあれば、右に曲がった鼻も。「異形」であることは、「超常」である神のパワーを得るためには必要だったとのこと(『世界遺産 縄文』展監修の岡村道雄・奥松島縄文村歴史資料館名誉館長による)。

人間だけでなく、動物を象ったものや

キノコを象ったものもあってびっくりしたのですが(初めて見た)、今回見たかったものの1つが

乳幼児の手形や足形を押した土製品。我が子の健やかな成長を願って押したのか

或いは死んだ子供の形見、或いは乳幼児を遺して死んでしまった親の墓への副葬品だったのでしょうか。いずれにせよ、縄文時代の親子の情愛が感じられる出土品でした。

展覧会場には他にも、時代によってスタイルを変えていく縄文土器や

北海道日高山脈から流れる糠平(ぬかびら)川支流で出土する「アオトラ石」でできた石器など、興味深い展示が盛りだくさん。秋が深まる京都で、縄文時代の北海道や東北地方に思いを馳せるのはいかがでしょうか。

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