明治維新の功労者を祀る神社の意外なご利益
2025年11月29日(土)、夫と京都市上京区にある樂(らく)美術館を訪れ、その後1時間半行列に並んで、11月末(つまり明日)で閉店する行列のできる人気店「喫茶ゾウ」でランチを済ませた私たちは
京都御所の向かいにある護王神社を参拝し
その後、御所に近くにある、もう1つ気になっていた神社に向かいました。それは、先週(11月20日)寺町通を訪れた際に、前を通った梨木(なしのき)神社。
まるで京都御所の一部のような立地は、この神社のご祭神・三条実美(さねとみ)とその父・三条実萬(さねつむ)の屋敷跡だったため。この場所の旧地名が「梨木町」だったのが、神社名の由来だそう。
私は日本史の教科書にも登場する、尊王攘夷派の公家・三条実美しか知らなかったけれど、元々のご祭神は彼の父・三条実萬だったのです。三条実美も、長州藩と共に失脚して都を追われますが(七卿落ち)、実萬も「今天神」と称される才能ある人でしたが、その5年前、安政の大獄で弾圧されて隠居(その結果実美が家督相続)・出家と追い込まれた末亡くなったのです。親子とも、なかなか波乱万丈な人生。息子の実美は死後、大正天皇即位式に合わせて合祀されました。
先ほど訪れた護王神社と比べると、鳥居周辺は静かなたたずまい。
でも境内に入ると、ちょうど神前結婚式が終わったばかりのようで
新郎新婦やご親族中心に、華やかな雰囲気。
神職さんも、何やら忙しそう。
邪魔にならないように、静かに参拝。梨木神社のご利益は、「今天神」と呼ばれた三条実萬とその遺志を継いだ実美にふさわしく「学業成就」。そしてもう1つ意外だったのが「縁結び」。
このご神木(桂)が、ハート形の葉を持つために「愛の木」と呼ばれているためらしい。だから結婚式も行われるのですね。
落ち葉の季節なので、葉の形まで注意して見ていなかったのが残念! 木に触れながら祈ると、願いが叶うそうですが、これも後で知りました。
やはり美味しかった染井の水
境内で気になっていたのが「染井の水」。
この井戸(染井)の水は、京都三名水のうち、唯一今も涸れずに飲むことができる水なのです。
平安時代、ここには藤原良房の邸宅がありました。良房の娘、明子(あきらけいこ)は文武天皇の皇子(後の清和天皇)を産み、この井戸の水を宮中の染色用に使っていたため、この名が付いたとか。
明子も「染殿の后」と呼ばれました。
手水舎の蛇口から、名水を汲むこともできますが
1回5リットルまで(100円の浄財)というルールは守りましょう。私たちは小さなペットボトルに水を汲んで飲みましたが、口に含むと、市販の水と少し味が違うのがわかりました。柔らかい感じ(まろやか、というのかな?)がします。
もしペットボトルを忘れた場合は、社務所で販売しています。私たちは水を飲めただけで満足でしたが、もし染井の水で入れたコーヒーを飲みたい場合は、
境内の「Coffee Base NASHINOKI」で頂けるそうです。いつか行ってみたいな。








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