『天空の城ラピュタ』の舞台? タ・プローム シーギリヤ・ロック ワイトモ洞窟

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昨夜、久々に『天空の城ラピュタ』を見ました。

スタジオジブリの作品の中でも、とても好きな作品の1つです。

ラピュタはあくまでも空想の産物ですが、ラピュタのイメージにとても近い場所が、各地にあります。

今回は私が訪れた場所で、ラピュタの舞台かもしれないと思った場所を紹介します。

タ・プローム遺跡(カンボジア)

世界遺産にもなっているアンコール遺跡群の1つです(2006年12月訪問)。

アンコール遺跡群といえばアンコールワットが有名で、ここも素晴らしいのですが、個人的に一番印象深かったのが、このタ・プローム遺跡。

なぜかというと、樹木が今まさに、遺跡を破壊しようとしている様子が強烈だったからです。

まさに廃墟、滅びゆく町というイメージ。

この遺跡は12世紀末に仏教寺院として建立され、後にヒンドゥー教寺院に改修されたと考えられている遺跡です。

それらをガジュマルの木々が押しつぶしてしまい、まさに滅びに向かおうとしているような姿。

でも建物のあちこちに、当時の美しさが今もよく残ってるのです。

かつては素晴らしい文明が栄えていたのに、それが滅びて、今は植物がはびこっているというのは、ラピュタの世界そのままでした。

いくら熱帯のジャングルとはいえ、このガジュマルの根の力には圧倒されます。

人間の作り出したものなんて、巨大な木々に象徴される大自然の営みに比べればなんと小さなものだろうとため息が出てしまいそうになりました。

訪れたのは10年以上前ですが、今はどのような姿になっているのでしょうか。

この遺跡を巡っては、遺跡を保護するためにしっかり修復すべきという意見の人々と、巨大な木々はむしろ遺跡を支えているのだという現状維持派の対立もあるそうです。

個人的には、完全に樹木を除去してきれいに修復されると、この遺跡の素晴らしさが損なわれてしまうようで、なるべく手を付けないでほしいのですが(身勝手ですね)。

シーギリヤ・ロック(スリランカ)

映画やドラマではついつい主役よりも脇役に目が行ってしまい、『天空の城ラピュタ』でも、大好きなのは(というか尊敬しています)宮崎駿監督の母親が原型という女海賊ドーラですが、ムスカ大佐も捨てがたい魅力があって大人気。

名セリフの「見ろ、人がゴミのようだ」発言に象徴されるように冷酷非情な人ですが(あれで28歳らしい。もっと年上かと思いました)、それでもラピュタ王になって世界を支配しようという野望に燃えています。

ムスカ大佐のように冷酷非情イメージの国王が、ものすごい岩山の上に造らせた都があります。

その岩山は、シーギリヤロック。岩山の高さは、約200mです。

先月訪れたスリランカの、最大の観光名所かもしれません(2017年8月訪問)。

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この岩山の上に都を作らせたのは、王族の母を持つ弟に王位を奪われることを恐れ、父王を倒して王権を簒奪した、平民出身の母を持つカーシャバ王。

インドに亡命した弟に王位を奪還されることを恐れ、それまでの都から、さらに安全なこの岩山の上に都を移しました。

この岩山の頂上に建設された都は、複雑な市街と防衛機能を併せ持つ都として発展し、宮殿も建てられましたが、18年後にインドから弟が侵攻し、戦いに敗れたカーシャバ王は自殺。

都も再び元の場所に戻りました。

この都ですが、岩山の上にあるので、安全とは言えなかなか行くのが大変です。

巨大なライオンが出迎えた「ライオンの入り口」(現在は足の部分しか残っていません)から、岸壁に沿って設置された工事現場にあるような仮説階段を上って頂上まで行くのですが、階段から下が見えるため、とても怖い。

そんな怖くて不便な場所に、都を作らせるという発想はすごいです。

そしてそれを実現させた権力の強大さにも、驚かされます。

どんなふうに建築資材を運び上げ、岩山の上に暮らす人々の生活必需品もどうやって調達していたのでしょうか。

岩山の上には、とても立派な王のプールがあり、近くには石の玉座もありました。

岩山の上から望む景色は素晴らしいけれど、私達が訪れた時は、とても風が強かったです。

カーシャバ王は下界を見下ろすこの場所で、この玉座に座って、美女たちが水浴するのを眺めていたのでしょうか。

非情な手段で王位を簒奪した野心家のカーシャバ王だけれど、安らかに玉座に座れた日々はあったのかな?

ムスカ大佐にも、カーシャバ王にも、深い心の闇がありそうです。

ワイトモ洞窟(ニュージーランド)

『天空の城ラピュタ』の前半部分に、スラッグ渓谷の廃坑で鉱物に詳しい「ボム爺さん」と出会ったパズーとシータが、廃坑の暗闇に星々のように光る飛行石(結晶化するのは難しいけれど、飛行石自体は地中の岩などに広く含有されているという設定)に驚くシーンがありました。

このシーンが、土ボタルの発光で有名な、ニュージーランドのワイトモ洞窟ととても良く似ているなと思いました。

この洞窟は、オークランドのあるニュージーランド北島の鍾乳洞で、ニュージーランドの中でも有名な観光地です。

残念ながら、内部の写真撮影は禁止でした(2006年8月撮影)。

ワイトモ洞窟出口

ボートに乗って洞窟を巡って様々な鍾乳石を見学し、これだけでも洞窟好きな私には魅力的なのですが、最後の大きな洞窟の天井に、小さく青白く光るたくさんの土ボタルがいて、本当に飛行石のようです。

内部の写真は、「幻想的な土ボタルにため息~ワイトモとロトルア「美しすぎる写真」サイト」をご覧ください。

この幻想的な光の正体は、ヒカリキノコバエという昆虫の幼虫で、ニュージーランドやオーストラリアに分布します。

ワイトモ洞窟だけでなく、ニュージーランド南島のテ・アナウ洞窟、オーストラリアのグローワーム洞窟など、土ボタルで有名な観光地がいろいろありますので、また一度訪れてみてはいかがでしょうか。

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