早起きは三文の得 早朝散歩で霧の阿寒湖とボッケ(泥火山)を見た

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2018年8月19日(日)に、ホテル阿寒湖荘に宿泊した私たちは、朝食前に、ホテル近くの「ボッケ遊歩道」を散歩してみることにしました。

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2018年8月27日

ボッケ遊歩道を歩く

阿寒湖遊覧船に乗った時、ボッケという不思議な火山のことを知りました。

ボッケとは、アイヌ語の「煮え立つ」という意味のポフケが訛ったもので、泥火山のことをいうそうです。

火山大好きな私としては、こんな珍しい火山はぜひ行ってみたい!

またありがたいことに、私たちの宿・ホテル阿寒湖荘からもとても近そうだったのです。

ホテルのすぐ近くから、遊歩道が始まっていました。

遊歩道散策開始!弁慶の足湯

8月20日(月)朝6時過ぎ、ボッケ遊歩道散策に出発しました。朝食の時間が6時半なのですが、多分帰ってこれるだろうと、朝飯前の散歩です。

ちゃんと看板が整備されています。迷うこともなさそうで、一安心です。

グーグルマップだと、ホテルからボッケまでは徒歩7分なのですが、遊歩道は近道ではなく湖畔を通っていくので、もう少し時間がかかりそうでした。

コロボックルが傘にしていそうな葉っぱ。これはフキかな?

ちなみに、阿寒湖温泉の商店街で見かけたコロボックルの像が上の写真です。

しばらく歩くと、面白いものがありました。「弁慶の足湯」です。朝食時間に大幅に遅れるわけにはいかないので、足湯は我慢。

弁慶ってこんなところまで来たのですね。義経が平泉では死なず、蝦夷地から千島列島に渡ったという伝説があるというのは知っていたのですが。

しばらく歩くと、遊歩道は林の中に入っていきますが、とても歩きやすい道でした。

朝食前の散歩にぴったりです。行きかう人々と、気持ちよくご挨拶。

霧の阿寒湖

「霧の摩周湖」という歌があることは聞いたことがあるのですが(タイトルだけ)、「霧の阿寒湖」という言葉は聞いたことがありませんでした。

でもボッケ遊歩道から見た阿寒湖は、とても幻想的な「霧の阿寒湖」でした。

よく晴れた日の朝、川などの水がある所で気温が低くなると霧が発生しやすくなるそうなので、阿寒湖でもどこでも霧は出るのですが、なかなか見ようと思って見られる景色でもありません。思わぬ美しい光景に、何度も足が止まりました。

湖の底もよく見えて、早起きして行った甲斐があったなと思いました。

泥火山ボッケの不思議

やがてしばらく行くと、卵の腐ったような硫黄の臭いが、どこからともなく漂ってきます。

やがて目指すボッケが、見えてきました。

泥火山というのを、初めて見ました。灰色の泥がぶくぶくと、泡立っています。

今までこんな光景を見たことがなかったので、とても不思議な印象を受けました。

摂氏100度ほどの熱せられた泥が、地下から火山ガスとともに絶えず噴き出ているのです。

火山のエネルギーってすごいなと思いました。

自然との共生を目指して

遊歩道を歩いていて、霧の阿寒湖の美しさにばかり目を奪われていましたが、周囲の木々も見どころがありました。

私たちは時間もなくて、ゆっくり観察できなかったのですが、エゾマツやトドマツがこの辺りには多いそうです。私たちにはまだ、両者の違いがわかりません(汗)。

林の中を歩くのは、とても気持ちがいいのですが、恐ろしいものも見ました。

台風の被害でしょうか。倒木がありました。かなり大きな木なのに、すごい風の力だったのですね。

ボッケのすぐ近くには、自然豊かなこの場所にはそぐわない、不思議な金網がありました。コオロギ類に関する調査研究、生息環境の保護のための囲い網でした。

ボッケのおかげで冬でも暖かいこの場所には、5種類のコオロギ類が生息していますが、コオロギたちの棲み処やえさ場となるこの植物群が、エゾジカの食害や踏み荒らしによって失われ、コオロギの絶滅も危惧されているそうです。

エゾジカは、こんなところにも影響を与えているのですね。自然のバランスは難しい。

エゾジカをただ単に駆除するのではなく、やはり食べたほうがいいのかなと思いました。養殖の肉ではなく、野生の方がいいのかな。

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2018年8月25日

時間があれば行きたかった場所

私たちは、朝6時半から朝食だったので、ボッケに長居もできず、元来た道を通って帰りました。

ところが後で地図を調べてみると、もう1つの道があったり、見落としたりした名所?があったことに気が付きました。

例えばこの場所。倒木があったりして、ちょっとそばまで行きにくかったのですが、何か石碑があるのがわかります。

実はこれこそ、「マリモの唄」の歌碑。知る人ぞ知る阿寒湖のご当地ソングで、私たちも昨日遊覧船の船室で聞き、錆の部分が頭にこびりつきました。この歌の歌碑なら、頑張って近くまで行けばよかったな。

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2018年8月26日

「北海道」の命名者として今年(北海道命名150周年)注目されている松浦武四郎の句碑や、阿寒湖エコミュージアムセンター、そして前田一歩園財団事務所も、もう1つの道を通っていれば見ることができたのだな、と後で気づきました。

前田一歩園財団と前田光子のこと

この「前田一歩園財団」という名前を、今回初めて聞きました。

調べてみると、薩摩出身の日本一の大地主・前田正名(まさな)が自然保護のため設置し、3代目の園主(正名の次男の妻)前田光子に受け継がれ、彼女は阿寒湖の自然を守るために園を財団法人化し、地域の人々や職員とともに山林の経営、環境保全に努めました。

コオロギの囲い網を設置していたのも、前田一歩園財団でした。

元タカラジェンヌだった前田光子は、地元のアイヌの人々に無償で土地を提供し、そこで木彫の店や作業場を持たせ、アイヌ人の自立を支援しました。それが「阿寒湖アイヌコタン」となったのです。

詳しくはこちらをご覧ください。昨日訪れた阿寒湖アイヌコタンですが、こういう歴史があるということは、昨日は知らなかったのです。ちょっと恥ずかしい。

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2018年8月27日

次回もし阿寒湖を訪れることがあるなら、NHKドラマ『精霊の守り人』ロケ地にもなったという「前田一歩園財団 光の森」のガイドツアーに行ってみたいなと思いました。

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