明智光秀ゆかりの坂本・西教寺を訪ねて2 本堂と客殿 明智光秀公資料室も!

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2019年9月29日(日)、滋賀県大津市坂本地区にある西教寺という寺院を訪れました。

この寺院は、明智光秀とその一族の墓があることでも知られています。

明智光秀ゆかりの坂本・西教寺を訪ねて1 光秀ゆかりの総門や一族の墓

2019年10月14日

昔訪れた時には、有料拝観区域は立ち入っていなかったのですが、せっかく訪れたので今回は拝観料を払うことにしました。

拝観料は大人500円。ちょっと高いかなと思ったのですが、拝観してみると予想以上に素晴らしかったので、紹介します。やはり有料区域も拝観しないと、本当の素晴らしさがわかりませんね。

本堂

立派な本堂の内部に、初めて入りました。密教色の強い天台宗と違い、天台真盛(しんせい)宗の総本山である西教寺のご本尊は、阿弥陀如来です(残念ながら撮影不可)。

戒律と念仏を重視する宗派らしいなと思いました。

この日は念佛会があるらしく、本堂には多くの信者さんが集まっていました。

西教寺の念仏を、光秀も聞いていたのでしょうか。

客殿

江戸時代に建てられた本堂よりも、さらに古く、桃山時代の建物です。

拝観料を支払わないと、客殿の姿は、塀の向こうにしか見えません(上)。

こちらも建物内部は撮影不可。元々は豊臣秀吉の伏見城にあった建物なので、桃山御殿と呼ばれています。

その建物をこちらに寄進したのが、尊敬する大谷刑部様(大谷吉隆)の母と山中山城守長俊の妻。

刑部様にもゆかりの建物だったのかと、ちょっと感動。

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2017年6月3日

襖や障子などに描かれた狩野派の絵も素晴らしかったです。

庭園と石仏

今回建物内部はほとんど撮影できませんでしたが、庭園は撮影できました。

これは裏書院の庭園。

滝組や大石、杉苔を中心として平成元年に造られた庭です。

その近くの廊下には、たくさんの石仏がありました。

こちらは、石垣で有名な穴太(あのう)衆ゆかりの書院庭園。

穴太衆は地元・坂本地区一帯の造園に活躍したそうです。

石垣だけじゃなかったんですね!

この角度からの写真は、パンフレットにも使われていました。

こちらは客殿の庭園。

小堀遠州の作で、刈込を駆使した庭園。

中央の池泉は、琵琶の姿を取り入れた瓢型。裏山の急傾斜を巧みに利用しているそうです。

明智光秀公資料室

今回初めて知ったのは、西教寺の有料拝観区域の一角に、明智光秀公資料室があったこと。

もちろん内部は撮影禁止。

明智光秀を紹介している本には必ずと言っていいほど出てくる、戦死した家臣への供養を西教寺に依頼した文書もありました。

供養米は身分に関係なく、1斗2升ずつ。一番最下級の中間(ちゅうげん 主人の身辺の雑務を行う)も同様で、差別しませんでした。

早世した妻の熙子(ひろこ 名前については諸説あり)の葬儀を西教寺で行い、当時妻の葬儀には夫は参列しない習わしだったけれど、光秀は参列したのだとか。

優しい人だったのかもしれません。

その他にも光秀の遺品や、娘婿の秀満ゆかりの品など、とても見ごたえがありました。

西教寺に俊寛と光秀が!

秀吉晩年の1590年、応仁の乱で荒廃し、廃寺となっていた法勝寺(「六勝寺」の中で最大の寺院。白河天皇の建立)を、末寺である西教寺と合併させるよう、後陽成天皇の命令が下りました。

法勝寺伝来の仏像、仏具等も西教寺に移されました(上の写真)。

寺は正式には「兼法勝西教寺」というそうです。

その法勝寺の執行(上級僧侶)だったのが、『平家物語』に登場する俊寛。

近くには、明智光秀の像もありました。

西教寺の歴史がわかりますね。

大本坊

大本坊とは庫裏(くり)のことで、僧侶の居住する場所や台所のこと。

明智光秀は、信長に焼き討ちされた西教寺を復興し、坂本城の陣屋を寄進して、大本坊を再建しました。

現在の建物は昭和のものですが、改築の際、「天正年中明智公所造之古木」と彫った古材が屋根裏から出てきたそうです(明智光秀公資料室に展示)。

ここにも庭園がありました。

江戸初期の、枯山水式庭園の名園だそうです。

ここには売店もありました。

織田信長と明智光秀の戦国ゲーム風ポスター! 大津市と近江八幡市の合同キャンペーンです。

ここで御朱印を頂くことができました(300円)。念仏道場らしい御朱印です。

蝉の声がまだ元気だったものの、ヒガンバナが咲き、キンモクセイの香りもあたりに漂っていて、夏と秋が同居していたこの日の西教寺参道は、とても静かでした。

紅葉の時期になると、たくさんの人たちがここを訪れるのでしょうね。

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