牡蠣とペーロンの町・相生を訪ねて4 はりまシーサイドロードを歩く(後編)ペーロンと皆勤橋跡

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2023年2月25日(土)、兵庫県南西部にある相生(あいおい)市を訪れました。

牡蠣とペーロンの町・相生を訪ねて3 はりまシーサイドロードを歩く(前編)相生大橋界隈

2023年3月8日

牡蠣とペーロンの町・相生を訪ねて2 道の駅あいおい白龍城 いかなごはないけど牡蠣はある!

2023年3月7日

牡蠣とペーロンの町・相生を訪ねて1 相生駅前東横インに宿泊し、道の駅あいおい白龍城へ徒歩移動

2023年3月6日

道の駅あいおい白龍城を見学し、相生とれとれ市場で牡蠣を食べるべく、「はりまシーサイドロード」を歩いていると

興味深いものがたくさんありました。

相生とれとれ市場にだけ行くのなら、相生駅前から神姫バスに乗って(あまり本数はありませんが)

「相生港」で降りればいいと後で知ったのですが(「鰯浜」行きのバスも停車)、ゆっくり歩くと見えてくる景色もありました。

相生ポート公園と皆勤橋 造船マンの夢の跡

相生大橋を渡るとまもなく、こんな標識が見えてきました。「ぐるっと西はりま」とは、

相生市・赤穂市・佐用町・宍粟(しそう)市・太子町・たつの市を巡るサイクリングロード。そういえば、相生駅前の観光案内所で本格的なサイクリング装備をしていた人たちを見たし、赤穂方面へツーリングする人たちも見ました。モデルコースは約170km。どれくらいかかるのか、私には見当もつきません。

相生市の中心部を走る「中央通り」と「はりまシーサイドロード」が出会う場所から防波堤沿いには、相生ポート公園という市民の憩いの場所がありました。

海釣りもできますが、ペーロン祭りや前夜祭の海上花火大会の時には、特等席になっているようです。

道の駅白龍城ではペーロンを探すことはできませんでしたが、ここにはペーロン競漕の像がありました。

「新相生ペーロン音頭」の碑まであります。相生ペーロン祭りを盛り上げるため、1965年に歌詞を全国公募したのだとか。

長崎出身のIHI(旧石川島播磨重工業)社員が紹介した相生ペーロン祭りは、まさに相生を代表する一大イベントのようでした。

他にもいろいろなモニュメントがあり、

上の写真は、おわん島のモニュメントだそうです。

ねじれた2つの輪の間から、相生湾の入口に浮かぶ無人島の蔓島(かずらしま 通称おわん島)が見えるとか。知らなかった!

この写真のクレーンの間の海に、小さくぽっこり浮かんでいるのが、おわん島かな?

でも印象に残ったのは、市制50周年を記念して造られた立派なモニュメント(相生の松もある)と

皆勤橋の跡。

造船所(現IHI)と市街地は昔は渡し船で結ばれていたそうですが、太平洋戦争で造船所が拡大し、従業員も増加。

渡し舟での通勤が困難となり、1943年に箱舟10台を浮桟橋でつないで「皆勤橋」と命名したそうです。

この海上208mを、多くの造船マン達が通勤し、1972年の造船全盛期には1日約1万人がこの橋を渡ったとか。

しかしやがて日本の造船業は不況で凋落。IHIも人員整理を繰り返し、1987年に相生での造船部門を閉鎖。この橋も2002年に撤去されてしまいました。

現在は道の駅あいおい白龍城の西側にある「工和橋」が、市街地とIHI相生桜ヶ丘工場を結んでいます。

偶然、工和橋から、IHI相生桜ヶ丘工場を撮影していました。まさか偶然通った橋が、皆勤橋の後継だったとは。

ところで今回調べていて驚いたのが、IHIのHは「播磨」のHではなかったこと。正しくは「I」shikawajima-harima 「H」eavy 「I」ndustriesなのでした。兵庫県民としては大ショック!

皆勤橋の撤去後に設置されたこの解説板は、まだ「石川島播磨重工業」として操業していた時代のものでした。

市制50周年を記念して、相生市はこの公園にタイムカプセルを埋めたようです。何年後に開封するのかわかりませんが、きっと開封した人々は、街の変化の大きさに戸惑うかもしれませんね。

相生ペーロン海館でペーロンを見よう!

公園を過ぎてしばらく歩くと、見えてきたのは相生ペーロン海館

2017年にオープンしたまだ新しい施設のようで、

入館無料で本物のペーロン14艇を見ることができます。

バスツアーでの利用もあるようで、観光バスが1台停車していました。

まずは2階に上がって、前回のペーロン競漕の動画を鑑賞。4艇での競漕で、300mのコースを1往復するのですが、なかなか漕ぐのが大変そうだし、折り返し地点でのターンも難しそう。

昨年のパンフレットを見てみると、自治会や学校、企業、市内外の有志など多くのチームがエントリーしています。相生市役所は男女両方の部にエントリーしていて、祭の盛り上げに一役買っているようです。

ペーロンは2階からでも、1階からでも見ることができました。2階にはペーロン交流都市の紹介コーナーもあります。

1階からガラス窓なしで、じかに見るペーロンは、迫力満点!

予想していたより遥かに大きい!

22名ほどが乗るらしく、22名体制なら漕手20名の他、太鼓手1名(競漕の場合は必須)や舵取り1名が乗るそうです。

ペーロンの他、太鼓や銅鑼なども格納されています。

練習上の注意なども書かれていて、実際にここにあるペーロンで、出場チームが練習に励んでいるのがよくわかります。

造船所に出勤するため造られた皆勤橋は撤去されてしまったけれど、造船所発祥の相生ペーロン祭りは、これからもますます盛んになっていきそうですね。

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